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朝鮮の友と語りしひと宵の 雪解け近し世のならいなり (03月03日)(月)

 晴れ3−12度C 8時45分 トーヨーへ行く 
9時10分 区へ 打ち合わせ 架電 来電
 12時 退庁 18時 江戸川日朝友好の集い(タワーホール船堀)20時30分に終了。
 

●東京都八王子市。ビルや店舗が並ぶ国道16号の地下に、巨大な空間が広がる。全長約百二十メートル、鉄製の三段棚の間をリフトが自在に動き回り、乗用車をおもちゃのように軽々と並べていく。
 「すべてコンピューター制御。格納庫は二十六台の監視カメラがあり、人間は立ち入りもできないです」。最新鋭のハイテク駐車場の性能に、所長(61)は胸を張った。
 
 国土交通省が二〇〇三年に開業させた「八日町夢街道パーキング」。二百台収容できるが、本体の建設に六十二億円かかった。一台分が三千百万円の計算だ。
 しかし、〇六年度の入庫は一日平均でわずか百六十台ほど。
 料金は二十分で百円。一時間未満の利用が多く、年間収入は約三千二百万円と一日九万円にも満たない。
 「建設費を料金で賄うならどうなりますか」。思わずそう聞くと、所長は「返済期間は無限大、私はボランティアでやらないと」と冗談めかして答えた。
 
 近くで駐車場を経営する男性(67)は
 「あきれてものが言えん。役人は懐が痛まないから造ったのだろうが、民間はまねできないすごい施設だ。うちなんか従業員も雇えない苦しい経営なのに…」と顔をしかめた。
 こうした採算度外視の駐車場を可能にしたのが道路特定財源だ。
 国交省は路上駐車対策などを名目に、一九九〇年代から東京、名古屋、静岡など十四カ所で、似たような地下駐車場を次々建設。自治体負担を含め、約一千億円が投じられた。
 
 管理運営をしているのが九三年設立の財団法人「駐車場整備推進機構」(東京都千代田区)。国と協定を結んで各施設の機械設備の整備を引き受け、“官のビジネス”を一体で展開してきた。
 三人の歴代理事長(非常勤)は藤井治芳・元日本道路公団総裁ら国交省の大物OBばかり。
 専務理事ら常勤役員は同省OBが三人、警察庁OBが一人で、四人の年収総額は約六千五百万円。職員五十八人中、十八人が国交省出身という典型的な天下り法人だ。
 「夢街道パーキング」の場合、運営スタッフは十二人いるが、機構の職員は国交省OBの所長と警視庁OBの副所長だけ。
 現場で安全確認などに従事する十人は、委託した民間会社の従業員というのが実態だ。
 
 二〇〇六年度、十四施設では八王子市以外でも大曽根国道駐車場(名古屋市、百九十六台分)、四日市地下駐車場(三重県四日市市、二百三台分)で、一日の収入がそれぞれ十一万円前後しかないなど低迷が目立つ。
 ところが、駐車場機構の事業全体は約三千二百万円の黒字だった。
 自ら整備した機械設備分(計約四十二億円)は借入金の返済を続けているが、道路財源から巨費が注がれた駐車場本体の賃料はタダだからだ。
 
 建設に狂奔した国交省道路局は「将来は余剰金を公益的な事業に還元できる」と説明する。
 しかし、国会で「民間でできるのでは?」と突っ込まれた冬柴鉄三大臣は「私もそう思う」と認めた。
 「国交省の官僚たちのエサになっている」。千葉大の新藤宗幸教授(行政学)は道路財源が流れ込む特別会計についてそう指摘する。
 「特別会計は従来、あまり国会審議の対象になってこなかった。政治は今こそ、支出の徹底した情報公開を求め、追及すべきだ」
 
 道路特定財源をめぐる与野党の激しい論戦をきっかけに、役人の天下りや無駄遣いが相次いで露見している。国民は長年にわたり、本来より大幅に高い暫定税率に耐えてきたが、道路官僚はその税率がもたらす巨額の財源を巧みに利用し、権益を拡大してきた。
 特別会計というベールに包まれた“道路天国”の実態を追った。
 
 <駐車場整備推進機構> 駐車場整備に関する調査研究などを目的に設立された。
 駐車場事業は全国14カ所で約2500台分のスペースがあり、2006年度の利用台数は約186万台。事業収入は約12億7000万円だった。
 現在の理事長は旧日本道路公団総裁を務めた鈴木道雄・元建設事務次官である。

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