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「靖国」の上映中止反響の 拡がりゆきて政治の問題 (03月26日)(水)

 ソフトウエア界の“ガリバー”の米マイクロソフト(MS)と、日本の中小インターネット付随サービス会社が業務提携を結び、世間をあっと言わせた。
 この会社の社長は幼少期には在日韓国人3世を理由にいじめ抜かれ、ホームレスも経験するという壮絶な過去を持つ。 波乱の半生を感じさせないほど明るい若手社長が貧困からの脱出、つきまとった差別、そして拝金主義とは正反対の経営哲学を語った。
 
 話題の会社は「オウケイウェイヴ」(東京都渋谷区)。同社の兼元謙任社長(41)は、ネット上で悩みや疑問を投稿すると、他の利用者が回答するQ&Aサイトを運営し、成功を収めた。
 MS本体がネット事業分野で日本企業と資本提携するのは初めてのことで、MSが資本の10.52%(約2億6000万円)を出資し、兼元社長と楽天に次ぐ第3位の株主になる。
 
 兼元社長は1966年、名古屋市生まれで愛知県立芸術大卒。97年10月、事業の失敗と仲間の裏切り、妻子の家出で途方に暮れ、名古屋から夜行バスに飛び乗って上京した。 そして、2年間に及ぶ、中古ノートパソコン1台だけのホームレス生活が都内で始まった。
 「麻布、表参道、新宿の中央公園…。コンビニ、ハンバーガーショップ、中華料理店のゴミ捨て場をめぐって弁当や酒を調達しました。
 風呂は公園内の水道。公園には屋外コンセントがあってパソコンも使えたのですが、新宿はおしっこ臭くて…。不思議なもので、ずーっとこんな生活だと自分の体臭もそうなって慣れてしまうのです」
 
 ホームレス生活にどっぷり漬かりかけたとき、転機が訪れた。
 「いくら頑張ったってこんな世の中じゃだめですよ」。知り合った中国人留学生の女性に涙ながらに愚痴をこぼすと、途端に怒鳴りつけられた。
 「私は人に言えないような稼ぎ方で這いつくばり、故郷の農村にいる家族は餓死寸前なのに、十分食べているあなたは何が不満なの」
 猛烈に働いた。ウェブデザインの仕事を開拓していき、頼まれた2倍の仕事をこなした。月収は手元に1万円だけ残し、残りの30万円は妻に送金した。
 
 ネットで、疑問を相互扶助で解決するシステムができないかと考え、ひらめいたのが「教える」「答える」の頭文字を取った「オーケーウェブ」(現在はオウケイウェイヴ)。会社設立の資金繰りに苦労していると、妻が400万円の貯金通帳を渡してくれた。
 送金を一切使わず、貯めていてくれたのだ。1999年に設立した会社は、07年6月期には売上高9億1800万円、社員60人の企業に成長していた。年収も「前半の方の数千万円」(兼元社長)
 「在日韓国人3世」は気にしていないが、かつては違った。
 
 「会社の設立当初、いろいろインタビューを受けましたが、言えないんです。暗い過去を隠しているうちに体調が悪化してしまい、以後、開き直って全てを話すようにしました」
 独特の人生哲学で、仕事は「人のためにやるもの。傍(はた)(周囲の人)を楽にするから、働く」。ブランドで身を固める成金趣味とは一線を画し、腕時計は国産だ。
 「心をきれいにする」と自宅のトイレ掃除を毎日欠かさない。
 また、大金を手元に残すと「金魚鉢の水のように腐る」との考えから、日本赤十字社などへの寄付で金に流れを生み出す。MSとの業務提携が決まった後も、「それなりの額」を寄付したという。
 
 晴れのち曇り 8時40分 トーヨーで打ち合わせ 8時55分 江戸川区監査委員室へ行く 打ち合わせ 架電 来電 
 11時 退庁 自宅へコピー機が入ったので点検してもらう
 15時 「カレント」役員会(銀座クリスタルビルBF1)
 16時 カレント懇談会(同ビル10F) 18時 懇談会(銀座)
 

●原油価格が高値水準で推移するなか、米金融大手のゴールドマン・サックスが「1バレル=200ドルもあり得る」という予測を発表し、波紋を広げている。
 今の水準から2倍に跳ね上がるという仰天予測だが、同社は3年前にも1バレル=100ドル時代の到来を予測して的中させているだけに、信憑(しんぴょう)性は高そうだ。もし原油価格が200ドルになれば、国内のガソリン価格は1リットル=200円を突破。
 日本経済はもとより、庶民生活にも重大なダメージを与えることになる。
 
 仰天予測を発表したのはゴールドマン・サックスのアナリスト、アージュン・マーティ氏らのグループで、2008年、09年、10年の原油の平均価格をそれぞれ1バレル=95ドル、105ドル、110ドルと予測。
 瞬間的な価格の上限は現状では135ドルとしているが、「米国経済の成長や原油の供給不足といった要因が加われば、150−200ドルに到達する可能性もある」としている。
 
 実はこのマーティ氏、原油価格が1バレル=50ドル台だった05年3月に「原油価格は向こう数年の間に105ドルまで上昇する」と予想し、話題を呼んだ人物。あるエコノミストは
 「105ドルの予想が発表された当時は、みんな『何を言っているんだ』という感じだった。ところが、それが現実となってしまった。
 こうした実績があるだけに、今回の200ドル予測も市場関係者の心理に影響してくるだろう」と話す。
 
 最近のゴールドマンはとにかく絶好調。米国のサブプライム(低所得者向け)住宅ローン焦げ付き問題で、欧米の金融機関が巨額損失を抱えて青息吐息となるなか、ゴールドマンだけは07年11月期通期の純利益が前期比22%増の116億ドル(1兆1600億円)と過去最高益を更新した。
 「ゴールドマンはサブプライム問題が弾けることをあらかじめ予測していたかのように、トレーディング部門が証券化商品にカラ売りをかけて、増益を確保した。ゴールドマンがどうしてカラ売りをかけたのかは、世界の金融機関の七不思議となっている」(大手邦銀首脳)
 
 そんなゴールドマンが発表した1バレル=200ドル予測。現実になったら、日本に与える影響も計り知れないものになる。
 真っ先に思い浮かぶのが、ガソリン価格の高騰だ。ニューヨーク商品取引所での原油価格を1バレルではなく1リットル当たりにして円建てで換算すると、08年2月の価格水準は1リットル=約64円。07年1月の約41円から23円程度上昇している。
 
 一方、石油情報センターが発表するレギュラーガソリンの全国平均価格もこの間、1リットル=133円から153円まで20円上昇。
 原油価格の上昇分とガソリン価格の上昇分はほぼ一致している。
 石油連盟が「最近は、調達価格のコストアップ分を末端の販売価格に転嫁できるようになった」(広報グループ)と説明するように、国内のガソリン価格は原油価格とダイレクトにリンクしている。もし1ドル=100円の為替レートで原油価格が200ドルに達すれば、ガソリン価格は単純計算で1リットル=218円に値上がりすることになる。
 
 原油高は企業も直撃。第一生命経済研究所の試算によると、原油が1バレル=120ドル、為替レートが1ドル=95円で推移した場合、08年度の企業の経常利益は8.7%も減少する。
 同研究所の永濱利廣主任エコノミストは「経常利益の減少幅8.7%のうち、6.1%分は原油高による悪影響分。円高よりも原油高の方が経済に悪い。価格転嫁ができない中小業企業ほど影響は大きく、業種では金属製品、運輸、小売りなどがダメージを受けやすい」と分析する。
 「1バレル=200ドルが現実となったら…。考えただけで、ぞくぞくしてくる」といった人がいたが、そら恐ろしくなってくるようだ。

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