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アフガンで横死の伊藤氏三十歳 夢ははかなくボランティア無残 (08月28日)(木)

 湿度の高い蒸し暑い夏に逆戻りしたようだ。23−29度C 曇りのち晴れ
 8時 案件があって柴山氏 木田氏が来訪懇談 9時 木田氏らと同行して高崎市へ案件があって行く。
 15時40分 帰京 16時 案件があって境氏 野田氏と要談(千代田区内) 18時 日本テラピスト協議会内海氏 野中氏と要談(千代田区内) 夜はアマルティン・セン「議論好きなインド人」を読む。
 

●アフガニスタン東部で26日、非政府組織(NGO)「ペシャワール会」(福岡市)スタッフの伊藤和也さん(31)が拉致された事件で、同会は27日午後、現地からの連絡として、伊藤さんが遺体で発見されたと発表した。
 伊藤さんはアフガンの反政府武装勢力・タリバンに拉致されたとみられていたが、犯行グループからの連絡はなく、身代金の要求などもなかった。外務省で確認を急いでいる。
 現地では27日朝から、村人ら約500人体制で捜索が続けられていた。
 
 ペシャワール会で伊藤さんをよく知る現地スタッフによると、伊藤さんの遺体はクナール州境の拉致現場周辺で見つかり、腹部と足に5、6発の銃弾を受けていたという。
 一方、タリバンのスポークスマンを務めるザビフッラー・ムジャヒード氏は26日、犯行時の状況について時事通信に対し、タリバンのグループが伊藤さんとみられる人物とアフガン人運転手1人をジャララバードの北北東に位置するナンガルハル州ケワで拘束したと語っていた。
 
 ムジャヒード氏によれば、グループが人質2人を尋問のため別の場所へ連行しようとしたところ、治安部隊と銃撃戦になったという。同氏は銃撃戦で死傷者が出たと述べていた。
 ペシャワール会事務局に現地代表の中村哲医師から入った連絡によると、事件後、犯行グループのうち2人の身柄が確保されており、2人はいずれもパシャイー部族とみられている。
 
 町村信孝官房長官は27日の記者会見で、拉致の犯行グループについて、
 「(タリバンと)確定できない。(犯行グループの)居場所はアフガン当局がほぼ特定している」と述べていた。
 伊藤さんが拉致されたアフガニスタンは最近、急速に治安が悪化していた。
 タリバンが力を取り戻し、米軍など外国駐留部隊への襲撃を繰り返すだけでなく、タリバン側は26日、地元メディアに、今後も日本人ボランティアも含めた「すべての外国人が(襲撃の)対象」と明言した。ペシャワール会も、昨年末に約20人いた日本人スタッフの退避を決めて、順次帰国させている最中だった。
 

●東京、大阪、名古屋などの主要自治体で、昇任試験の受験者が激減している。
 背景には、硬直化した役所の人事制度に対する反発と、自分の時間を大切にする若い世代の就労意識の変化もある。
 それ以上に、重圧と責任ばかりが増して権限は一向に増えない管理職の負担増に「やってられない」とそっぽを向く若手の急増が、事態を悪化させているようだ。
 
 「ここ数年、昇任試験の受験者は明らかに減り続けている」。
 東京都、大阪府、名古屋市の各自治体の人事担当は口をそろえる。
 多くの自治体の行政職に課される管理職(係長級以上)への昇任試験。20代から40代までの主に若手を対象にしたこの試験の受験者がここ数年、減少傾向にあるという。
 東京都は20代から30代前半の若手職員(種別A)の受験率が1998年度の27.1%(538人)から昨年には17.1%(425人)にまで下落した。
 
 多くが上司から受験を打診されながら、拒否するモラトリアム職員だ。
 都の行政職員(41)もそんな受験拒否組のひとり。上司から年2回の目標面接や夜の付き合いで再三受験を要請されたが、「なだめたりすかしたり。必死で説得されたが、その度に固持し続けた」という。
 「責任ばかりが押しつけられて何の権限も与えられない今の上司を見ると、管理職になるメリットを感じない」(職員)
 
 名古屋市役所でも、98年に1357人だった昇任試験の受験者が昨年は522人と、約10年でおよそ3分の1にまで激減した。
 大阪府は98年と07年を比較した場合、受験率自体は46.8%から63.0%に上昇したが、職員数の減少にともない受験者数は1374人から1101人に減少。31−34歳の職員を対象にしたものでは557人から324人に減った。
 
 こうした傾向を受け、大阪府は昨年、31−49歳だった対象年齢を引き下げ、45歳以上を除外するなどの対策を実施。その結果、06年の52.2%からは約10ポイント回復したものの、現場では、モラトリアムの空気が依然として残っており、上司たちは頭を抱えている。
 府のある幹部職員は「『休日の趣味や家族との時間を大切にしたいので』といった理由や、変わったところでは『漫才師デビューをめざしており、練習の時間が惜しい』という人がいるとも聞いた。今時はそんなものかとあきれた」と嘆く。大阪府内にある市役所の課長(38)も「今まで12−13人に声を掛けて、実際に受験したのは1人」とため息をつく。
 
 『若者はなぜ3年で辞めるか』の著者で、人事制度問題に詳しい人事コンサルタント、城繁幸氏は「若い世代全般に就業意識が多様化してきたことの表れ」と指摘する。
 受験者の減少に歯止めをかけるため、あえて昇任試験や試験制度を撤廃した自治体もある。
 北海道庁も昨年から筆記試験を廃止。これにより、96年から10年間、50−70%の間で推移していた受験率が、昨年度は80%超まで上昇したという。
 
 昨年法案化された公務員制度改革を受けた人事制度見直しの一環だが、行政組織の人事改革に取り組むコンサルティング会社「べリングポイント」(東京)の人事戦略チームマネジャー、三城雄児氏は「形だけの目標管理や成果主義はむしろ弊害。
 昇任試験そのものより、人事制度の欠陥が浮き彫りになってきた現状が問題」と手厳しい。
 城氏は「根本的な問題解決のためには、従来の年功序列型の人事制度を1度リセットするしかない」と話している。
 

●民主党の渡辺、大江参院議員ら新党結成へ
 民主党の渡辺秀央、大江康弘両参院議員らが同党を離党し、無所属の参院議員を含め新党を結成することが28日、明らかになった。
 29日午後に記者会見して正式表明するが、党首には渡辺氏が就任する。党名は「改革クラブ」を軸に調整している。
 
 参加予定の民主党参院議員は28日、都内で記者団に対し「民主党は政局優先で国民のためになっていない。(新党結成で)参院の本来の役割を取り戻したい」と述べた。複数の関係者によると、新党には渡辺、大江両氏のほか、民主党の姫井由美子参院議員、無所属の荒井広幸、松下新平両参院議員の計5人が参加する見通しだ。
 参加予定議員は「新党は(福田政権に対して)是々非々の立場で臨む」と強調しているが、新党は与党寄りの立場をとるものとみられる。
 
 一方、民主党の参院幹部は同日、「いったん決めたことを転換させるのは無理だろう」と、渡辺氏らの離党意志は固いとの見方を示した。
 別の参院幹部は「きょう離党の通告があった。離党届と会派離脱届が出ても、9月21日の代表選後の新体制が決まるまでは扱いは決められないが、最終的には認めざるを得ないだろう。党内には(国会で造反してきた)彼らを追い出せという声が結構ある」と語り、新党の動きに反発した。
 
 大江、渡辺両氏は、民主党の道路特定財源の暫定税率廃止方針に反対し、今年1月には暫定税率維持派の集会に自民党議員らとともに出席して民主党を批判した。
 また、政府が提出した新テロ対策特別措置法案の採決時(1月)に、民主党の党議拘束(反対)に従わずに棄権した。
 さらに、渡辺、大江氏は今年4月、日銀副総裁人事案の採決でも、民主党の方針に反して、政府提案に賛成票を投じた。5月には、揮発油(ガソリン)税を今後10年間道路特定財源に含むことを定める道路整備特別措置法案でも、民主党が反対する中で政府案に賛成し、党員資格停止3カ月の処分を受けた。
 
 このように重要法案・人事案件で、民主党の方針と異なる行動をとり続け、党内からは「自民党から働きかけがあるのではないか。離党予備軍だ」(民主党幹部)とみられていた。
 新党結成で、参議院における野党過半数の情勢に変化はない。ただ、激しい攻防が予想される臨時国会の9月12日召集、小沢一郎民主党代表の3選による同21日の民主党新体制発足を前に、民主党は出ばなをくじかれる形だ。
 

●“韓国版マタ・ハリ”北女スパイの手口とは?
 韓国の警察や軍などの合同捜査本部は27日、脱北者を装った女スパイを摘発した。国家保安法違反の罪で起訴されたのは、北朝鮮の女性工作員、元正花(ウォン・ジョンファ)被告(34)。
 同被告は陸軍大尉(26)から色仕掛けで手に入れた軍の機密情報を北にメールで送ったり、身元保証のために警察官と偽装結婚するなど暗躍していた。日本国内の脱北者の動向を探るために来日し、日本人男性と見合いもしていた。脱北者によるスパイ活動は以前から指摘されていたが、実際に摘発されたのは今回が初めてである。
 
 北朝鮮No.2の金永南(キム・ヨンナム)最高人民議会常任委員長の親戚筋でもあるウォン被告は、1997年に韓国に亡命した黄長Y(ファン・ジャンヨプ)元朝鮮労働党書記の居場所を突き止めるという任務を担っていた。
 
 捜査本部によると、ウォン被告は89年から92年まで北朝鮮で特殊部隊の「南派工作訓練」を受け、99年から北朝鮮の国家安全保衛部の工作員となった。
 2001年までの間に中国吉林省で100人以上の脱北者送還や韓国人事業家らの拉致に関与していた。
 
 01年に韓国に入国したウォン被告は、韓国の陸軍大尉ら4人の軍将校らと性的関係を持つなどして近づき、軍の機密情報を入手する一方、中国の朝鮮族になりすまして韓国人警察官と結婚。
 「自分は脱北者である」と韓国情報院に申し出ると男性とはその後、離婚した。
 
 ウォン被告は、偽装脱北と偽装結婚で手に入れた身分を駆使し、軍部施設を撮影した写真や軍事地図、武器情報、軍関連の書類などの機密情報を手に入れては中国に渡り、中国にいる北朝鮮保衛局幹部に渡していた。
 04年には韓国情報要員2人の暗殺命令を受け、毒針を渡されたが未遂に終わっている。
 
 ウォン被告は昨年から3回来日し、結婚情報関連の業者などを利用して脱北者の動向を探っていた。
 昨年2回、今年5月から7月までは仙台市などに滞在。日本人男性と3回見合いしたウォン被告は「日本の永住権を取り、陸軍大尉を来日させるつもりだった。
 大尉を朝鮮総連に加入させ、北朝鮮に送り込むつもりだった」と供述している。

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