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新しき歴史の道を切り拓かん されど険しきオバマに前途に (01月20日)(火)

 暗い曇りで寒い。3−10度C 8時45分 案件があって小暮氏と要談(区内) 10時45分 トーヨーで打ち合わせ 11時 区へ 13時15分 江戸川区立篠崎二中へ監査に行く
 16時 編集会議(赤坂)17時 カレント役員会(赤坂) 竹原氏 矢野氏と。 夜は山口浩「リスクの正体」を読む。
 

●3首脳がこの4月に交代するみずほグループである。新首脳は今回も旧富士銀行、旧第一勧銀、旧日本興業銀行の旧3行から1人ずつ出て、きれいにポストを分け合うかたちになった。
 みずほのお得意な「数の運営」人事が機能した格好だが、こうした人事システムは弊害も多く、失望してみずほを去る人間も少なくない。
 
 みずほは、力が拮抗した3つの銀行(旧第一勧銀、旧富士銀、旧興銀)が統合して誕生した。そのみずほでは役員になる手前から昇進の方式が変わるのが特徴だ。
 「部店長クラス」までは旧3行の行員数に比例した昇格が行われる。
 この仕組みでは、旧第一勧銀や旧富士銀の出身者が旧興銀出身者より多いため、昇進レースの途中までは旧第一勧銀や旧富士銀の出身者のほうが多く昇進することになる。
 
 ちなみに、2001年3月期時点の旧3行の行員数は次の通りである。
 旧第一勧銀がもっとも多く1万4714人、次いで旧富士銀が1万2940人、もっとも少ない旧興銀が4414人。
 一方、役員の手前の参与からは、旧3行の昇進人数を同じにする「数の運営」に変わっていく。
 現在、みずほフィナンシャルグループ(FG)、みずほ銀行、みずほコーポレート銀行の全役員を出身行別にみると、旧3行がそれぞれ約30人で分け合っている。
 
 旧3行で役員数を分け合うなら、行員数が少ない旧興銀出身者のほうが高い確率で役員に選ばれることになる。
 逆に、旧第一勧銀と旧富士銀の出身者は旧行のなかで厳しい出世競争を勝ち抜かなければいけない。
 旧3行のしがらみがない、経営統合後に入行した行員が役員への昇進レースを本格化させるのはまだ先のことである。 「数の運営」が続くかぎり、出身行ごとの熾烈な出世レースがしばらく続くことになる。
 
 みずほグループのある幹部は「役員の『数の運営』は今後10年くらいは続く」とみている。
 そして、旧3行のバランスを保つことの弊害は「人事は適材適所」(前田晃伸みずほFG社長)との方針に逆行しかねないことだ。
 たとえば、旧興銀出身で現在は米投資会社コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)の日本法人で共同最高経営責任者(CEO)を務める蓑田秀策氏はかつて、みずほコーポレート銀でシンジケートローン(協調融資)事業の拡大に貢献した実績を持つ。
 しかし、「3行のバランス人事の結果、畑違いのみずほ信託銀行副社長職の打診を受けたため、蓑田氏は固辞してKKRに移った」(みずほ関係者)とされる。
 
 みずほグループが優秀な人材を多く抱えているのは定評のあるところだが、最近では蓑田氏のように旧興銀出身者が外資系金融機関に転職する例が少なくない。
 また、旧第一勧銀や旧富士銀の出身者もリテール(個人向けサービス)強化を掲げるほかの金融機関に引き抜かれるケースがままある。
 みずほは4月1日付の人事で、みずほFGの前田晃伸社長(64)、みずほ銀の杉山清次頭取(61)、みずほコーポレート銀の斎藤宏頭取(64)がそれぞれ会長に就任した。
 
 みずほFGの新社長に旧第一勧銀出身の塚本隆史副社長(58)、みずほ銀の新頭取に旧富士銀出身の西堀利副頭取(55)、みずほコーポレート銀の新頭取に旧興銀出身の佐藤康博副頭取(56)が昇格する。
 3行統合で誕生したみずほグループにとって、人事運営は残された大きな課題の1つ。国内外で競争が激化する金融業界で、みずほが旧3行でポストや役員数を分け合う「数の運営」を続けながら勝ち残ることが果たしてできるのか。
 関係者は「みずほの『数の運営』はいずれ破綻する」とみているという。

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