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米中ロ首脳と会談わが首相 非核原則重ねて強調す (09月25日)(金)

 快晴の爽やかな朝である。20−26度C
 8時30分 トーヨーで打ち合わせ 8時50分 区へ 打ち合わせ 執務 12時30分 退庁 16時 株式会社潮流社役員会(有楽町・成城クラブ) 18時30分 八代目橘家円蔵を励ます会懇親会(グリーンパレス)
 

●鳩山由紀夫政権が掲げる「税金の無駄遣い根絶」をめぐり、早くもバトルが本格化している。
 2009年度補正予算の一部執行停止について、国を提訴する姿勢を示した宮崎県の東国原英夫知事に対し、仙谷由人行政刷新担当相が自ら法廷で受けて立つ構えを見せた。
 一方、群馬県の八ツ場ダム建設中止をめぐっては、前原誠司国土交通相が、地方首長らから激しい突き上げを食らっている。
 カネをめぐる民主党対地方の綱引きは、今後どう展開するのか。
 
 「(訴訟は)大いに結構だ。訴訟になれば、私が責任を持つ。表で決着をつけた方がいい」
 仙谷氏は23日午後のテレビ朝日の番組で、東国原氏にこう“宣戦布告”した。
 騒動の発端は東国原氏の今月10日の発言。宮崎県庁で記者団に対し、政府が09年度補正予算の一部執行停止を実行した場合に、「当然、法的な対応を考えなければいけない。訴訟だろう」と述べたものだ。
 東国原氏はさらに「内示したものを召し上げるのは、行政の継続性という観点から非常に不適切だ」、「補正予算の効果が表れつつあるときに、景気悪化の要因となるようなことはしないと思う」と民主党の方針をボロクソに批判していた。
 
 対する仙谷氏は、内閣府に設置された行政刷新会議の副議長を兼務。
 役割は、予算に潜り込む税金の無駄遣いを洗い出すことで、国民の批判が強い官僚の天下りを徹底調査する部署でもある。
 「無駄遣い根絶」は国民の支持が高く、国家戦略室と並ぶ鳩山内閣の目玉となっている。
 
 冒頭の発言は、仙谷氏が自ら、国の指定代理人となることも視野に入れた発言で、現職の知事と大臣が法廷で直接対決する場面もありうることになる。
 仙谷氏は、東大全共闘出身で、在学中に司法試験に合格し、弁護士資格を持っている。
 
 ある民主党関係者は「議論マニアの仙谷氏だけに、開かれた議論の場があるなら受けて立つという意思表示だ」と語る。
 また、政治ジャーナリストの角谷浩一氏は「東国原氏は、ガソリン税政局で自民党道路族寄りの発言を繰り返したうえ、自民党からの総選挙出馬騒動もあった。
 民主党は東国原氏を税金の無駄遣い根絶への“抵抗勢力”の象徴に仕立て上げようとしているのでは」と話す。
 
 補正予算の執行停止をめぐっては、「官僚の壁」にも直面している。10年度新規政策の財源7・1兆円のうち、官邸は執行停止で、4兆円の財源を見込むのに対し、財務省は2兆円と説明。
 補正予算見直し期限の10月2日までに各省から十分な回答が得られなければ、閣僚や首相の指導力が問われる事態となる。
 
 一方、民主党の総選挙マニフェスト(政権公約)の柱のひとつだった八ツ場ダム建設中止問題でもバトルが勃発。23日、初めて現地視察した前原氏に対し、地元住民は「まず『ダム中止』の御旗を降ろしてから」と意見交換会をボイコット。
 地方自治体の首長らとの意見交換会でも、中止反対意見が相次いだ。
 
 群馬県の大沢正明知事は「関係都道府県と何ら協議をせず一方的に中止を表明することがあるのか。
 民主党がうたう地方主権、友愛精神にのっとった行動なのか」と述べれば、茂木伸一東吾妻市長も「脱官僚、政治主導とはこういう手法なのか。あまりに独裁的だ」と批判した。
 
 結局、前原氏は住民らとの協議の前に中止を表明したことに対し、「配慮に欠けた」と謝罪。「理解が得られるまでは中止の法的手続きを進めない」と譲歩に追い込まれた。
 ただ、「マニフェストで約束し、やり遂げる責任がある」と中止そのものは変更しない考えを改めて表明した。
 
 同ダム中止をめぐっては、埼玉県など流域6都県が反対しており、中止になった場合にはこれまで国に支払ってきた1500億円以上の事業負担金の返還を求める方針で、こちらのバトルも収まる気配はない。
 

●中小企業の借金や個人の住宅ローンの返済猶予を打ち出している亀井静香金融担当相は24日、大塚耕平副大臣、田村謙治政務官による金融庁の政務三役会議を初めて開き、返済猶予制度の具体化を急ぐよう指示した。
 
 亀井金融相は会議終了後、記者団に「副大臣をトップに各党で議論し、意見を集約してほしいと言っておいた」と述べ、10月にも開かれる臨時国会で関連法案を提出する方針をあらためて強調した。
 
 これを受けて24日午後の東京株式市場では銀行株が売られ、一時、三菱UFJフィナンシャル・グループ株が前週末比4円安の525円、みずほフィナンシャルグループが同9円安の185円、三井住友フィナンシャルグループが同100円安の3330円と急落する場面もあった。
 

●鳩山由紀夫首相が24日、国連安保理での演説で、核廃絶に向け世界の先頭に立つ決意を示し、その証左として核保有の可能性を完全に否定した。
 「核兵器のない世界」を追求するとしたオバマ米大統領の演説に共鳴したものだ。
 だが、日本が世界最大の核保有国・米国に守られている現状との矛盾も否定できない。 
 
 首相は演説で「近隣の国が核開発を進めるたびに『日本の核保有』を疑う声が出る」と指摘。「それは唯一の被爆国として責任を果たすため、核を持たないのだという、われわれの強い意志を知らないが故の話だ」と非核を誓った。
 
 実際、近隣国に日本の核兵器保有を懸念する声は絶えない。
 歴代の自民党政権が非核三原則を踏襲するとしながらも、憲法は核兵器の保有を禁じていないとの立場を取り、含みを残してきたからだ。
 最近では二〇〇六年十月、当時の麻生太郎外相や中川昭一自民党政調会長が核武装の議論を提起した。「核保有カード」をちらつかせることで、北朝鮮をけん制するのが狙いだったが、周辺国からは非難が相次いだ。
 
 その一方で、直後に来日した当時のライス米国務長官は麻生氏に「米国は同盟国・日本を守る義務を完全に認識し、果たす」とわざわざ確約した。
 国際政治のパワーゲームの中で「核カード」が一定の効果を発揮してきた側面もある。
 
 首相の演説は、日本がこうした外交駆け引きから降りることを意味する。
 背景には、被爆国・日本が将来にわたり核兵器を保有せずと宣言もできないで、核廃絶の先頭に立てるわけはないという思いがある。
 首相の友愛精神と、オバマ米大統領が核廃絶への道筋を示した四月のプラハ演説が響き合った結果でもある。
 
 だが、首相はオバマ大統領との会談で、日米同盟の堅持を確認したばかりだ。
 日米同盟の核心は、日本が米国の「核の傘」に守られることにほかならない。米国やロシアに核軍縮をのませることができなければ、首相の誓いは単なるきれいごとになる。
 

●障害者が福祉サービス利用料の1割を負担する「応益負担」を定めた障害者自立支援法は違憲として、県内の障害者が地裁に起こした訴訟を巡り、国側が新制度導入などのため裁判進行の猶予を求めた24日、原告や支援者らは「解決に向けた道筋が見えた」と歓迎した。
 ただ、新制度の内容や訴訟の解決策がどうなるかは決まっておらず、原告らは「国の取り組みを注視したい」としている。
 
 この日の弁論で、国側代理人の弁護士が、「連立政権で同法を廃止し、新制度を総合的に検討する」と述べ、法廷の原告らはじっと聴き入っていた。
 原告側は閉廷後、広島市中区の弁護士会館で会見し、同訴訟全国弁護団の藤岡毅弁護士が、「障害者自立支援法の廃止は、私たちの訴訟運動が切り開いた大きな流れ」と話すと、約50人の支援者らから、大きな拍手が起こった。
 
 原告の、廿日市市宮内、秋保和徳さん(58)は生後間もない高熱で脳性小児まひに。妻の喜美子さん(60)も脳性小児まひで、2人は電動車いすに頼る生活を送る。
 サービス利用料の1割を利用者が負担する現行制度では、月1万5000円の負担分が家計に重くのしかかるという。
 
 国側がこの日、同法廃止を法廷で明言したことに対して、秋保さんは「原告が力を合わせた結果で、とてもうれしい」と感慨深げ。
 喜美子さんも、「新制度をつくる扉が開けたと感じる」と笑顔で話し、「単に以前の制度に戻すのではなく、私たち障害者が生きがいを持って生きていける制度にしてほしい」と訴えた。
 一方、全国弁護団は、現段階では和解の提案などは受けていないとし、藤岡弁護士は「まだ詳細はわからず、今後も主張すべきことは主張しなければいけない」と述べた。

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