<カレンダーへ戻る
バックナンバー 

日米の重要課題普天間の 移転をめぐりて迷走続く (10月12日)(祭・月)

 晴れのち曇り
 8時30分 案件があって境氏と懇談 午後 原稿 17−21度C 夜は蓮見薫「半島へふたたび」を読む。
 

●民主党の小沢一郎幹事長が、最終目標の「自民つぶし」に党内外で“剛腕”をふるい始めた。
 日本歯科医師連盟(日歯連)など自民党を長年支えてきた有力支持団体に急接近する一方、党内では小選挙区当選者を優遇する実力主義を徹底させているのだ。
 先の総選挙に次ぐ「第2の主戦場」とにらむ来年夏の参院選に向け、早くも臨戦態勢に入った。
 
 7日、民主党本部。小沢氏は自民党の有力支持団体であった日本歯科医師会の大久保満男会長、同会の政治団体である日歯連の堤直文会長と会談。
 この中で、静岡県歯科医師会長の経歴を持つ大久保氏は、25日投開票の参院静岡補選について「民主党候補を支援する」と明言したというのだ。
 会談では、来年夏の参院選に関しては意見交換しなかったというが、小沢氏としては補選の延長線上に、来夏の参院選での支援を見据えているのは間違いない。
 
 長年にわたり自民党を支持してきた日歯連は、いわば自民党の「集票マシン」の一つ。
 2007年の参院選比例代表には政治への影響力を高めるため、自民党から組織内候補を擁立し、22万票余りを集めて当選させた実績がある。
 ところが、政権交代後の9月、「野党から候補を出す意味はない」と、次期参院選で自民党から組織内候補擁立の方針を撤回。
 そこに小沢氏が切り崩し工作に動いたというわけだ。
 
 日歯連のほか、日本経団連は「財界候補」を擁立しない方針を固め、野党・自民党との“腐れ縁”を断ち切ろうとしている。
 全国農業者農政運動組織連盟も自民党の組織内候補を擁立するかどうか決めておらず、こうした自民離れ予備軍に対し、小沢氏は与党・民主党を前面に売り込み、“寝返り”を促しているのだ。
 実際、民主党幹部も「自民党を応援した知事がすり寄ってくる。医師会や農協などこれまで自民支持団体も同じ動きだ」と政権交代効果に驚きを隠さない。
 
 一方、党内では選挙の強さを評価基準にした「実力主義」を徹底させている。
 「1回生でも選挙区当選議員を充てろ。それが民主主義のルールだ。比例復活は次に頑張ってもらうしかない」
 小沢氏は衆院の常任・特別委員会への配置を決める際、こう国対幹部に指示を飛ばした。
 その結果、先の総選挙で初当選した「小沢チルドレン」でも、小選挙区当選者は理事に抜擢。これに対し、当選2回以上でも小選挙区で敗れた比例復活議員は理事に起用せず、「選挙の厳しさを徹底する小沢流人事」(党幹部)をみせつけた。
 
 党関係者はこう解説する。「小選挙区で勝つことが自民つぶしになる。実際、8月の総選挙でも自民全滅県が続出し、自民の選挙基盤が急速に衰える。参院選でも理屈は同じで、2人区以上の選挙区での複数候補の擁立工作はその布石だ」
 こうした中、参院選で単独過半数を獲得すれば、民主党は安全保障問題などで政策の異なる社民党や国民新党との連立関係を解消するとの見方が強い。
 これに対して、小沢氏は12日の講演で「民主党自身が衆参で多数を占めなければならない」とする一方、「社民党、国民新党との連立を否定する意味ではない。一緒にやってきた仲間だから、これからも一緒にやっていくことに変わりはない」と連立解消を否定してみせた。
 
 しかし、自民党関係者は「参院で単独過半数を確保すれば、社民党に気を使うことなく政権運営できる。要するに、自分から社民を切る気はないが、民主党のやる事に不満があれば勝手に出ろという意味だ」と語る。
 小沢流の自民つぶし、さらには民主単独政権への下地は着々と固められているようだ。
 

●前原国土交通相は就任以来、八ッ場ダムの建設中止、日本航空再建策見直しなど、立て続けに既存政策の変更を打ち出し、鳩山政権の閣僚の中でもひときわ注目を集めてきた。
 ただ、今回の「羽田空港ハブ化」方針は、9月下旬に国交省の副大臣、政務官との「政務三役会議」で一応の腹合わせは済ませたものの、鳩山首相や平野官房長官に事前に相談すらなく、調整不足のまま見切り発車した形だ。
 
 「成田と関空はもう重視しないという発想ではない。若干、言葉が極論に聞こえたのかもしれない」
 鳩山首相は13日夜、首相官邸で記者団を前に、前原氏の発言による混乱の沈静化に追われた。
 
 関西空港のある大阪府が地元の平野官房長官も同日の記者会見で、前原氏から相談がなかったことを認めた上で、「政府としてその通りだという立場にまだない。地元の皆さんと十分連携を取って政府として判断する」と述べた。
 もっとも、首相も官房長官も、羽田空港の「ハブ化」そのものについては否定していない。前原氏を切り込み隊長として、「一貫性のない航空政策」(平野官房長官)の見直しにつなげたいとの思惑も透けて見える。
 
 これに対し、関係自治体は反発している。成田空港を抱える千葉県の森田健作知事は13日、県庁で記者団に対し、「滑走路の2500メートル延伸も、地元と信頼関係を培って10月から(前倒しで)スタートすることになった。一つずつ積み重ねてここまできたのにパーだ」と怒りをぶちまけた。
 同県成田市の小泉一成市長も「成田(空港)は多くの血が流され、建設された。そういう経緯がわかっているのか」と批判した。
 当の前原氏は周辺に「羽田のハブ化は必ず理解される。実現させる」と語るなど自信を見せており、調整の手腕が問われそうだ。

<カレンダーへ戻る