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流行の時期の迫りて慌ただし 新型ワクチン足るや足らざる (10月14日)(水)

 雨が降る。一日雨。
8時30分 成光堂クリニックへ行く。 9時30分 区へ 18時 朝鮮関係者との懇親会(区内)大雨。 鶴見俊輔「不逞老人」を読む。
 

●前原誠司国交相がブチ上げた羽田空港の国際ハブ(拠点)空港化。唐突な発言だけに反発も出たが、日本の航空行政が世界から遅れているのは事実だ。
 前原氏が仕掛けた劇場型政治は「ポスト鳩山」を見据えた動きとの見方もある中、空港関連の51の団体や企業に、974人もの官僚OBが天下っている実態が分かった。
 これらの団体や企業への国からの金銭交付は計674億3300万円。
 巨大な既得権だけに今後、前原氏の航空行政改革に悪影響を与える可能性もある。
 
 14日午後、東京・霞が関の国交省で行われた前原氏と千葉県の森田健作知事との会談。
 事前の戦闘モードは一変。前原氏が「よくお越しくださいました」と手を差し伸べると、森田氏も「あまり地方をイジメないでよ」と笑顔で握り返した。
 その後、前原氏は「千葉県には迷惑をかけません」と、成田空港の運営に影響がないよう配慮すると明言。両氏は(1)成田、羽田両空港を一体的にとらえ、合理的にすみ分けをする(2)お互いに齟齬のないよう意思疎通を図る−ことで一致した。
 
 八ツ場ダムの建設中止と同様、前原手法には「突然」「根回しナシ」という共通点がある。
 寝耳に水の関係者は驚くが、その裏で、日本の航空行政の問題点が明らかになった。
 わが国にとってハブ空港の欠如は深刻。韓国の仁川空港に東アジアのハブ空港を取られている状態は、日本経済の大損失だ。 羽田のハブ空港化には、東京都の石原慎太郎知事や神奈川県の松沢成文知事、日本経団連の御手洗冨士夫会長が「大賛成だ」と賛意を示す。
 
 狭い国土に空港が98カ所もあるのも問題だ。国交省が7月に公表した国管理26空港の個別収支の試算では、企業会計に準じた手法で行った場合、2006年度の営業損益は羽田や福岡など22空港が赤字。
 最大の赤字は福岡の67億900万円で、羽田は多額の着陸料収入を計上したが、再拡張事業に伴い20億1800万円の赤字。
 逆に黒字は、伊丹(43億3600万円)、新千歳(16億7800万円)、鹿児島(2億700万円)、熊本(1億8900万円)のわずか4空港だ。
 
 株式会社が管理する成田、関西、中部の3空港は今回の試算の対象外。このほか、自治体管理の空港が69カ所あるが、国管理同様に多くが赤字経営と言われる。
 明治大学政治経済学部の高木勝教授は
 「自民党政権は地方自治体や財界の陳情を受け、空港整備特別会計をバックに空港を作り続けた。日本の着陸料は他国に比べて格段に高い。日本航空の経営悪化の一因には、国から不採算路線を押しつけられた面もある」と語る。
 
 問題山積の航空行政の裏で、中央省庁のOB974人が、空港関連の51団体・企業に天下りし、国から674億3300万円が金銭交付された実態が分かった。
 中央省庁が昨年3月にまとめた「国家公務員の再就職状況に関する予備的調査」から、国交省所管の空港関連の団体や企業に、各省OBが天下った実態をまとめたもの。
 
 最も天下りが多いのは航空保安施設の信頼性向上の確保に関する調査研究を行う財団法人、航空保安施設信頼性センターで、205人。中央省庁から14億5600万円の金銭交付があった。
 続いて、空港周辺の騒音や生活環境の改善などを図る財団法人「空港環境整備協会」の180人。金銭交付は2億2600万円。3番目は、航空の安全および経済に関する研究などを行う財団法人「航空保安協会」の117人、81億5100万円だった。
 
 前原発言で注目された成田空港や関西空港などにも天下りは多い。
 成田国際空港には28人で、金銭交付は25億6200万円。
 関西国際空港には56人で、309億4700万円。中部国際空港には16人で、9億2200万円だ。
 高木氏は「世界から取り残された航空行政の裏で、官僚たちが天下り先を増やしてきたことが分かる」と指摘した上で「今後(空港縮小などを)唐突に打ち上げると関係者は反発する。既得権を持つ地方自治体と官僚OBらが結託して壊しにかかる可能性もある」とみる。
 いくら前原氏の構想が理にかなっていても、“食いぶち”がかかった当事者が指をくわえて見守るはずがないのだ。
 

●財務省は15日、平成22年度予算の概算要求を締め切った。
 政府が重要施策に掲げる子ども手当など新規事業の追加で、国の財政規模を示す一般会計は初めて90兆円を超えたもよう。
 行政刷新会議や財務省が今後査定を行い、年内の予算案策定を目指す。
 事業の十分な絞り込みができなければ、重要政策実現に向けた政権担当能力が問われそうだ。
 
 政府は9月に閣議決定した予算編成の基本方針で、閣僚に21年度当初予算を下回る要求を指示した。
 国土交通省は公共事業の大幅削減などで、21年度当初比で12%減の5兆5939億円を要求。農林水産省も公共事業削減で6%減の2兆4071億円に抑えた。
 経済産業省は21年度に実施した130事業の廃止などで、9億円減の1兆4570億円を要求。同省の増子輝彦副大臣は「中小企業対策や地球温暖化対策はしっかり要求し、メリハリのついた予算案を提出できた」と胸を張った。
 防衛省も複数年度にわたる装備費の支払いを繰り延べるなどし、19億円減の4兆7008億円の減額要求となった。

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