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朝鮮の人らと語る訪朝の 報告終わり涙の老婆が (11月20日)(金)

 快晴11−17度C 8時30分 トーヨーで打ち合わせ 8時45分 区へ 10時 例月出納検査 監査委員協議会 12時30分 退庁 14時30分 第3回江戸川区文化会理事会(GP) 18時 江戸川区美術会委員会(GP) 19時 朝鮮総連江戸川支部ウリマダン講演会
 

●民主党は衆院財務金融委員会で、野党の反対を押し切って中小企業金融円滑化法案の採決に踏み切った。
 「舌の根の乾かぬうち」とは、まさにこのことだろう。
 鳩山由紀夫首相の所信表明演説を思い出したい。
「政党や政治家のためではなく、選挙のためでももちろんなく、真に国民のためになる議論を力の限り、この国会でぶつけ合っていこうではありませんか。変革の本番はまさにこれからです」
 
 首相が一人一人の国会議員に直接呼びかけたのは、つい1カ月前のことだった。
 政権交代が国会審議の様変わりをも期待させた。
 首相の呼びかけは国会を本来の姿である論戦の場にしようということだったはずだ。が、採決強行に関する首相談話は「国会が決める話だ」とまるで人ごとだった。
 
 野党時代の民主党は、自公政権の国会運営を「数の暴力」と批判してきた。にもかかわらず、国会を数の論理で動かそうとしている民主党。かつての批判がそのまま、現政権にも当てはまる。
 法案は金融機関に対し、借り手から申し出があれば返済猶予など貸し付け条件の変更や借り換えに応じるよう努力を求める内容。
 中小企業の資金繰り対策として亀井静香金融担当相が主導したもので、国民の関心も高かった。
 が、法案はおとといの委員会で審議入りしたばかり。十分な論議を尽くしたとはいえず、審議不足は否めない。国会軽視といわれても仕方なかろう。
 
 民主党は国会の会期末が迫っていることを理由としているようだ。しかし、これは最初から分かっていたことだ。
 民主党は衆院で圧倒的多数を確保している。少数意見の側の理解、納得を得る努力は民主党に課せられていることを忘れてもらっては困る。
 
 首相の言葉とは逆に、民主党には国会での論戦を避けようとする傾向がある。
 小沢一郎幹事長の意向といわれるが、今国会では衆院の代表質問を見送った。政府の監視という議会の役割そのものを否定しかねない。
 
 自民党も新総裁が選ばれた。国民の期待は大きいはずだが、党首討論もいっこうに開かれる気配がない。
 鳩山首相は偽装献金問題などを予算委員会で追及されている。小沢一郎幹事長には資金管理団体をめぐる疑惑がある。論戦回避が疑惑逃れであれば情けない話だ。
 
 日本郵政株式売却凍結法案についても民主党は、委員会審議に踏み切る方針。民主党が強硬路線を鮮明にしたことで、与野党の全面対決の様相になってきた。
 白熱するのはけっこうだ。ただ国民の見える形で堂々と議論を闘わせてもらいたい。以上は愛媛新聞の論説である。
 

●北朝鮮が5月に実施した2度目の核実験に対する国連安全保障理事会の制裁決議がようやく採択された。
 しかし、この決議による制裁の効果となると、不透明と言わざるを得ない。
 なぜなら、それはひとえに中国の対応にかかっているからである。
 過去の制裁がほとんど「シリ抜け」に終わってきたのは、中国が制裁履行に不熱心だったからに他ならない。
 
「義務化」が「要請」にトーンダウン
 今回の決議の「目玉」は北朝鮮の船舶の貨物検査実施であり、各国にその履行が「要請」されることとなった。
 日米の提案は履行の「義務化」であった。それが「要請」にトーンダウンしたのは中国の強い抵抗があったからである。中国はなぜ、かくも北朝鮮への「制裁」に及び腰なのか。それはどの国もいぶかるところだ。
 
 衆目が一致する見方に、「北朝鮮に最も大きな影響力を持つのは中国だ」というものがある。事実、中国の食糧・エネルギー供与がなければ、北朝鮮は立ち行かなくなる。
 いわば中国が北朝鮮の国家としての生命線を握っていると言っても過言ではない。
 
 そうだとすれば、北朝鮮の傍若無人な核・ミサイル開発に対し、本来持っている影響力を行使せず、制裁にも不熱心なのにはいくつかの理由があるはずだ。
北朝鮮を潰したくない5つの理由としては、第1に挙げられるオーソドックスな説明は、中国と北朝鮮の特殊な歴史的関係である。朝鮮戦争で共に米軍と戦い、「血で固められた友誼」を結んだことから、現在でも国と国というよりは中国共産党と朝鮮労働党との関係が濃い。実際に、中国で北朝鮮マターを扱うのは、外交部ではなく中国共産党の対外連絡部であると言ってもよい。
 
 中国が特別待遇をしてきたのが北朝鮮だった。冷戦時代に北朝鮮が、対立する米中間の「緩衝国家」としての役割を果たしてきたことも大きい。
 第2に、中国が掲げる外交原則がある。現在の胡錦濤体制は「善隣友好外交」を重視している。つまり、国境を接した国と敵対関係ないし対抗関係になることを望まず、隣国の不安定化はさらに望まない、ということである。
 
 そして第3に、中国が厳しく制裁したところで、金正日が言うことを聞くわけではない、ということがある。大国への従属(事大)を排する主体(チュチェ)思想の国であれば当然で、その意味で中国の影響力にはおのずと限界があるということになる。
 
 第4に、中国が議長国を務める6カ国協議に、北朝鮮を引き止めておきたいという理由である。
 そのために制裁のレベルを引き下げ、北朝鮮を必要以上に追い詰めない、ということだ。
 
 北朝鮮の核問題は「外交的に交渉で解決すべきだ」というのが6カ国協議に参加する北朝鮮以外のメンバーの総意である。議長国たる中国がその総意に従えば、北朝鮮を交渉の場から追い出すようなことはできない、ということになる。
 
最後の理由として、制裁の結果、北朝鮮が崩壊ないし暴発した時のコストが指摘できる。崩壊にしろ暴発にしろ、その結果何が待ち受けているかというと、中国への大量の難民の流入であり、韓国による朝鮮半島の統一国家形成であろう。
 
 仮に暴発が第2次朝鮮戦争になった場合、北朝鮮に長期継戦能力はないし、通常戦力では韓国が圧倒しているから北朝鮮に勝ち目はない。
 中国は難民対策のコストを背負わされるうえに、韓国を通じて拡大する米軍の影響力に対峙しなければならなくなる。
 
 黄海、東シナ海における中国の海上権益にも影響が出よう。そうであるならば、中国にとってどのような形であれ北朝鮮が存続した方が都合がいい。
 制裁などもっての他であって、食糧・エネルギーの供与を続けるのが望ましいということになる。
 
 しかし、中国側にいかなる理由があれ、北朝鮮に対する制裁決議が実効性を伴わないものになってしまうのは、日本として受け入れられない。
 もちろん、制裁の強化だけで北朝鮮が核とミサイルを手放すとも思えない。
 今回の制裁決議において、「平和的対話を支持し、北朝鮮に即時、無条件に6カ国協議に復帰することを求め」(決議文第30段落)ているのは、まだ交渉によって北朝鮮の核放棄の可能性を探る余地を残しておくべきだという点で、国連安保理の意見が一致しているからだ。
 
 制裁は北朝鮮を交渉の場に戻すための圧力であり、そのために中国にはあらゆるチャンネルを使い、北朝鮮に圧力をかける行動が求められる。
 中国は03年春、6カ国協議開始をにらんで、北朝鮮に石油を送るパイプラインを止め、圧力をかけて北朝鮮を協議の場に引っ張り出した実績がある。
 中国の北朝鮮に対する影響力は確実に存在するのだ。
 06年10月の最初の核実験の後、北朝鮮は国際的な制裁に直面し、危機回避のため6カ国協議に復帰した。
 
 中国共産党中央党校の教授で、中国における北朝鮮問題の権威の1人、張l瑰氏によれば、「北朝鮮は、6カ国協議が継続されてさえいれば宥和政策が支持され、自分たちが安全だと知っている」からだという。つまり、北朝鮮は避難場所、時間稼ぎの場として6カ国協議の場を利用してきたことになる。それは6カ国協議の他のメンバーへの裏切り行為を積み重ねてきたことに他ならない。
 
 そうであればなおさらのこと、厳しい制裁を行いながらも、北朝鮮がまた6カ国協議の場に戻ってくる可能性を排除すべきではない。
 そして交渉の場で、今度ばかりは北朝鮮の背信を許さず、厳格な核放棄プロセスを飲ませなければならない。
 中国は6カ国協議の議長国であるというだけでなく、長年にわたり北朝鮮を「擁護」してきた。それゆえに、まさに今、北朝鮮に対する影響力が問われることになる。

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