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灰色の空と似たりて闇深し かくて容疑は脱税とかわる (02月08日)(月)

 朝から横浜へ行く。2−9度 晴れのち曇り 9時
 国際政経懇話会(横浜市内) 総会 講演会 分科会
 中食会 討論会 分科会 報告会 18時 修了解散
 夜は文藝春秋「日本の論点」を読む。
 

●民主党内で絶対的権力を握る小沢一郎幹事長が続投する見通しだ。
 資金管理団体「陸山会」による政治資金規正法違反事件で、小沢氏自身の刑事責任が問われない不起訴処分の方針が固まったからだ。
 ただ、元秘書で民主党衆院議員の石川知裕容疑者(36)らが逮捕され、小沢氏も事情聴取を受けたことから民主党のイメージは失墜。
 検察が敗北した中、今後の小沢氏の命運は国民の裁きに委ねられたと言えそうだ。
 
 「小沢氏は検察の聴取も受けたし、記者会見も何度も行っている。説明責任を果たしている」
 鳩山由紀夫首相は4日朝、検察側が不起訴方針を固めた小沢氏について、こう語った。
 説明責任は十分尽くされているとの考えを示し、幹事長続投に変わりはない姿勢をにじませたのだ。
 
 東京地検特捜部は同日、逮捕した石川容疑者らを政治資金規正法違反(虚偽記載)罪で起訴する一方、小沢氏については石川容疑者らとの共謀を立証するには証拠が不十分として不起訴とする方針だ。
 これを受け、小沢氏に近い若手議員らからは「幹事長続投は当然」との声が。首相周辺にも首相の後ろ盾の小沢氏が起訴されれば、鳩山政権の立ち往生は必至だっただけに、安堵感が漂った。
 
 ただ、今回の不起訴は「クロと断じられないということで、シロにはなっていない。疑念、疑惑は残っている」(自民党の石破茂政調会長)、いわば灰色決着だ。
 「反小沢」勢力も幹事長続投に表向き反発していないが、党内には道義的責任を求める声もあり、幹事長続投が内閣支持率の低下に拍車をかけるとの懸念は強い。
 
 小沢氏の元秘書らの逮捕以降、各報道機関による世論調査では、「幹事長を辞任すべき」が7割から8割と高い。今週末に行われる予定の世論調査で、「辞任要求」が高止まりしている状況なら、任命権者で「小沢氏を同志」とたたえる首相の支持率にも飛び火するというわけだ。
 実際、「党内世論よりも国民の声が心配。幹事長続投が裏目にでなければいいが…」(民主中堅)との声が漏れる。
 
 石川容疑者の扱いも不安要素の一つだ。小沢氏不起訴で勢いづく側近議員は、石川容疑者起訴でも「議員辞職はもちろん、離党もさせない。小沢氏の秘書時代の出来事だ」と擁護。
 党内の「起訴されれば離党は仕方ない」「何らかのケジメをつけてもらわないと、世論から身内に甘いとの批判を浴びる」との見方もかき消され気味だ。
 
 ただ、連立与党の社民党は4日の常任幹事会で、石川容疑者について「(起訴の場合)政治的、道義的責任を重く受けとめ、議員辞職に値する」との認識で一致。
 そのうえで、自発的に議員辞職すべきとの見解も確認した。石川容疑者の扱い次第で、連立与党内に摩擦が生じる可能性があるのだ。
 
 さらに野党側は、石川容疑者の辞職勧告決議案を同日中にも国会に提出する構えだ。民主党内には本会議に上程させず、会期末に審議未了で廃案とする考えも浮上しているというが、それこそ「民主党の自浄能力の無さをさらけ出す」(自民党筋)ことになる。
 
 こうした中、検察審査会の動向も注目される。
 小沢氏は刑事告発されているため、告発人の市民団体が小沢氏の不起訴処分に対して検察審査会に不服を申し立てる可能性があるのだ。
 昨年の法改正で審査会が2度「起訴相当」の議決をすれば、強制的に起訴されることになった。「小沢氏不起訴」とした検察当局の判断が、国民の手でひっくり返る可能性もはらんでいるわけだ。
 ただ、世論の動向などをにらみながら、「小沢氏は参院選勝利に最も効果的な時期に幹事長を辞任するのでは」(民主若手)との見方もある。
 
 昨年3月、西松建設違法献金事件で公設第一秘書が逮捕、起訴されても小沢代は代表に居座ったが、総選挙を控えた5月に突然、辞任を表明した。
 事件の引責辞任ではなく、あくまで総選挙に向けた挙党態勢構築が辞任理由だったが、代表交代をきっかけに、党の支持率は上昇。
 その勢いで政権交代を果たした成功体験があるからだ。
 渦中の小沢氏は4日朝、淡々とした表情で車に乗車し、都内の事務所に向かった。普段と変わらない様子だったが、最近、周囲にこう語ったという。
 「事件が終わったら、命がけで参院選に取り組む」 捜査中は低姿勢が目立った小沢氏。「剛腕」復活は目前か−。

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