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限りなし院内感染広まりて いのちの価値の恐怖は今日も (09月09日)(木)

 台風9号一過晴れとなり爽やかである。23-28度C 8時30分 トーヨーで打ち合わせ 8時45分 区へ 9時30分 江戸川区歯科医師会江戸川口腔保健センターの監査 13時15分 江戸川区環境事業団の監査 15時 案件があって吉田氏が来訪要談 18時 夕食会  夜は高間大介「人間はどこから来たのか どこへ行くのか」を読む。
 

●帝京大病院(東京都板橋区)を皮切りに、次々と明らかになった多剤耐性菌アシネトバクターの院内感染。
 感染拡大の原因として、病院側の認識の甘さや報告の遅れなどが問題視されているが、専門家は対策が難しい同菌の特性も一因に挙げ、今後も感染が相次いで発覚する可能性を指摘する。
 これまで打ち出されてきた国の院内感染対策も、十分とは言い難いのが実情だ。
 
 「アシネトバクターは高度耐性菌の中でも『生命力』が強く、対策は非常に難しい」。自治医科大病院の森沢雄司・感染制御部長は指摘する。
 感染が収まったように見えても、病院内のさまざまな場所で菌が生き延び、再び感染が拡大する恐れがあるという。
 
 帝京大病院では今年2月、4人の感染者が出たが、3月には1人に減少。同病院感染制御部の対応は、院内各科に通知を出すなどして注意を呼びかけるにとどまった。しかし、4月から5月初めにかけ、一気に約10人が感染し、同病院は初めて「院内感染」と認識。全感染者を個室で管理し、病棟を一時閉鎖するなど、拡大防止に乗り出した。
 
 その後、6月には6人の感染者が出たものの、7月は1人で同月末時点での保菌者は計3人に減り、沈静化したように見えた。
 同病院は8月4日に厚生労働省と東京都の定期検査を受けたが、院内感染については報告しなかった。都の担当者は「定期検査の時点では院内感染は終息傾向にあると判断し、報告しなかったのだろう」と見る。
 しかし、8月に同病院が精度の高い手法で全病棟を検査したところ、新たに7人の感染が確認された。結局、感染者は計53人に上り、いまだに感染は終息していない。
 
 一方、3人の感染者が出た都健康長寿医療センター。このうち76歳の男性は今年2月、帝京大病院から転院した。転院約2週間前の検査ではアシネトバクターは陰性だったが、転院当日の同センターでの検査では陽性となった。
 帝京大病院は「転院までの2週間で感染した可能性はゼロではない」と話す。
 
 こうした状況について森沢部長は「例えば緑膿(りょくのう)菌は乾燥に弱く、水回りの対策で済む。しかし、アシネトバクターは乾燥に強く、床やカーテン、パソコンのキーボードなど通常の環境でも数週間以上生存する。病室などを1回調査しただけで、菌の有無を判断するのは難しい」と指摘する。
 欧米の病院では、医療スタッフが使うPHSを介して集団感染が発生したケースもあるという。
 
 次々と明らかになる院内感染は今後も拡大するのか。日本感染症学会理事の舘田一博・東邦大准教授(微生物・感染症学講座)は「院内感染をゼロに抑えるのは不可能。アシネトバクターは既に国内でも広がっていると考えられ、検査を強化すれば新たな院内感染が発覚する可能性がある。院内の監視体制を強め、菌が検出されたら速やかに保健所などに報告し、消毒で拡大を防ぐなど、本来の感染対策を改めて徹底すべきだ」と指摘する。
 
 国の院内感染対策は、セラチア菌や多剤耐性緑膿菌などによる集団感染が問題化するたび、法律・省令の改正や、自治体への通知などによる対応を繰り返してきた。後手に回ってきた感は否めず、感染症対策のスタッフの少なさの解消など抜本的な対策は先送りにされてきたのが実情だ。
 
 国は04年1月、大学病院などの特定機能病院について、省令改正で専門知識を持つ専任の担当者を置くことを義務化。
 07年4月施行の改正医療法では、診療所などを含めたすべての医療機関に院内感染マニュアルの策定を義務づけるなど、医療機関の安全対策に院内感染対策を初めて明確に位置づけた。
 
 アシネトバクターを巡っては、福岡大病院の院内感染を受け、09年1月、厚労省が対策を求める通知を都道府県に出した。しかし、帝京大病院では、感染制御部の医師らが通知を知りながら素早い対策を取らずに被害を拡大させ、保健所への報告も遅れた。
 このため厚労省は今月6日、改めて対策の徹底を求める通知を出した。
 
 帝京大病院の対応について厚労省の担当者は「専任職員といっても、どの程度機能していたかは今後の調査次第。医療機関ごとに相当意識の差がある可能性もある。行政への届け出の遅れは、感染症法の報告義務対象になっていなかったからではないか」とみる。
 同法では、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌など5種類の耐性菌について発生時の報告を義務づけているが、アシネトバクターは対象外だった。このため長妻昭厚労相は独協医大病院で国内初確認された「NDM1」も含め、届け出対象に含めるか検討を指示した。新しい耐性菌の広がりを把握するため、全国的な調査に乗り出す方針も固めた。
 
 感染症専門医の少なさなど、欧米に比べ遅れが指摘されていた日本の院内感染対策。長妻厚労相は7日の会見で「専門家の意見も聞きながら実態把握を進め、これを機に対策を徹底したい」と語った。
 

●自民党の谷垣禎一総裁は9日午後、新執行部を発足。既に大島理森幹事長を副総裁に就け、後任に石原伸晃組織運動本部長を起用する人事を固めている。
 背景には、石原氏の知名度と、論客ぶりを見込んだ「発信力強化」への期待がある。
 ただ、選挙や党運営を一手に仕切る幹事長役が石原氏に務まるか、力量に疑問の声は少なくない。
 “電光石火”の人事断行に「不意打ち」の不満も漏れており、挙党態勢構築にはなお不安が残る。
 
 「国会対策や政策でどのように政府、与党を早期の衆院解散に追い込むのか。民主党の新体制を待って決めるより、主体的に新しい体制にしようと判断した」。谷垣氏は8日の臨時役員会で人事前倒しに理解を求めた。
 最近までは人事のタイミングについて、周囲に「民主党代表選の結果も判断材料だ」として14日以降に行うそぶりを見せてきた。
 
 しかし、小沢氏が代表選を制すれば首相指名選挙のため直後に臨時国会が召集される。
 その場合、小沢氏は衆参の「ねじれ」解消を目指して自民党に手を突っ込んでくるのではないか−。そんな警戒心を抱いた大島氏は、谷垣氏と向き合い、態勢固めに向けて「早く人事をやった方がいい」と進言していた。
 石原氏は1998年の金融国会で民主党の枝野幸男幹事長(46)らとともに金融再生法成立へ尽力し、「政策新人類」として頭角を現した。地味な大島氏と違って「テレビなどメディアで発信できる」(若手議員)のが強みだ。ただ、同時に「軽量幹事長で大丈夫なのか」(ベテラン議員)との不満もつきまとう。
 有力議員の1人は「副総裁に決まった大島氏をはじめ、ベテラン議員がサポートしていけば大丈夫だ」というが、果して…。

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