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中国の強圧強制功制す 菅政権はなさけなきさま (09月25日)(土)

 寒いくらいに気温が下がった。16−22度C 雨
 8時30分 成光堂クリニック 10時 案件があって田端氏と要談 13時 井上氏 阪井氏と案件があって要談
 夜はE・ゾラ「美術論集」を読む。
 

●尖閣諸島沖での海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突事件で日本側は、中国の要求に屈する形で中国人船長の釈放を決定した。日本政府は「捜査上の判断」(仙谷由人官房長官)と強調しているが、対中関係に配慮して民主党政権が「政治決断」した要素が大きい。中国は東シナ海での活動をますます活発化させることが予想され、海洋権益をめぐる今後の駆け引きで禍根を残すことは間違いない。
 
 東シナ海ガス田共同開発の条約締結交渉の一方的延期、要人交流・文化交流の停止、レアアース(希土類)の対日輸出停止…。衝突事件を受けて中国は次々と「報復措置」のカードを切り、圧力を強めた。
 日本側には当初、「中国にも日中関係を悪化させる意図はない」「強硬な態度は、中国の国内世論向け」という分析もあったが、主権が絡む問題では断じて譲らないという中国政府の決意を読み誤った形となった。
 
 中国が行動をエスカレートさせる一方で、日本側には事を荒立てたくない事情があった。日中の経済関係は拡大の一途で、2008年の輸出入を合わせた貿易額は約27兆7800億円に達し、日米の貿易額を2年連続で上回った。
 もはや中国の存在抜きに日本経済を語ることはできず、財界からも日中対立による経済的な損失を懸念する声が強まっていた。
 
 ニューヨークで23日に開かれた日米外相会談では、日米安全保障条約の適用範囲に尖閣諸島が含まれることを確認。尖閣は日本の領土であり、日本防衛の対象になるという明確なメッセージを米政府から引き出したことも、日本側にとっては事態収拾に動く契機となったとみられる。
 ただ今回、中国側が強く出れば、日本は譲歩せざるを得ないという図式が鮮明になった。ガス田共同開発の具体化や、中国との排他的経済水域(EEZ)境界線の画定など、東シナ海をめぐる諸課題で中国側に主導権を握られることになりかねない。
 
 一方、船長を釈放した那覇地検の判断に、直接の「政府介入」がなかったかも重要なポイントだ。同地検の次席検事は釈放の理由に「国民への影響や今後の日中関係」を挙げたが、自民党の谷垣禎一総裁は「捜査機関が言うことではない。政府が担うべきことだ」と疑問を呈した。
 捜査への圧力があったとすれば、政権への信頼は失墜する。
 政府は釈放の経緯や判断根拠を国民に丁寧に説明することが求められる。
 

●ニューヨーク発 CNN
 菅直人首相は24日午後(日本時間25日朝)、ニューヨーク市内で記者会見し、沖縄・尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件で、那覇地検が中国人船長を釈放したことについて「検察当局が事件の性質などを総合的に考慮し、国内法に基づいて粛々と判断した結果だ」と述べ、あくまでも地検独自の判断であると強調した。
 
 今後の日中関係への影響については「国際社会に責任を持つ重要な隣国であり、戦略的互恵関係を深めるため冷静に双方が努力していくことが必要だ」と述べ、中国政府を刺激しないことを最優先させる考えをにじませた。
 
 前原誠司外相も、ニューヨークで記者団に「検察が国内法にのっとって対処したということであり、決まったことについてとやかくいうことはない」と発言。中国外務省が謝罪と賠償を求めたことに関しては「詳しく把握しておらずコメントは差し控える」と述べた。
 
 これに関連し、民主党の鉢呂吉雄国会対策委員長は25日のテレビ東京の番組で、船長釈放について「いろんな受け止め方があるので、国会でも司法当局から説明を受けることは必要だ」と述べ、10月1日召集の臨時国会で検察当局から事情を聴く考えを示した。
 
 このほか首相は会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題について、基地負担軽減に取り組むことを明言する一方、「沖縄の理解がなくては(5月の日米合意は)具体的に進められない。誠心誠意、努力したい」と述べるにとどまった。
 

●那覇地検が、尖閣諸島周辺の日本領海での巡視船への衝突事件で逮捕、送検されていた中国人船長を処分保留で釈放する決定を公表したことに24日、与党・民主党からも失望や疑問の声が相次いだ。党代表選後、内閣支持率の上昇に勢いを得た菅首相だが、中国の圧力に屈服した格好の今回の決定は、今後の政権運営に大きな影響を与えそうだ。菅直人首相の求心力低下にもつながり、民主党代表選で首相に敗れたばかりの小沢一郎元幹事長の「復権」を早めることになるかもしれない。
 
 「内閣支持率はがた落ちでしょ。10ポイントは落ちるんじゃないか。いや、60%から40%に20ポイント落ちるかも。首相も仙谷由人官房長官も謙虚さが足りない」
 
 民主党中堅幹部は釈放決定のニュースを聞いて、天を仰いだ。
 仙谷氏らは検察当局の判断だと強調するが、世論の不満や野党などの批判は「政治主導」を掲げる首相らに向かうのは必至だ。
 
 党内のリベラル系議員からは「中国も怒っているし、やむを得ない決定だ」(中堅)と擁護の声もあるが、首相支持派の中堅議員は「これは禍根を残す。首相や仙谷氏が決めたといわれても仕方ない」ともらした。
 
 松原仁衆院議員、金子洋一参院議員ら保守系有志5人は「法秩序を蹂躙(じゅうりん)する」と抗議し、釈放の撤回を求める緊急声明を出した。
 代表選で小沢氏を支持した平野博文前官房長官は「おかしい。勾留(こうりゅう)延長して途中で(釈放決定)というのは、どういう理由なのか、はっきり説明しないといけない。何のために延長したのか意味がよく分からない」と指摘した。
 
 同じく小沢氏を支持した山口壮(つよし)政調筆頭副会長も「国益の観点から筋が通らない」と決定を批判した。
 党代表選で、国会議員の勢力でほぼ拮抗(きっこう)した首相支持派と小沢氏支持派は、相手の失策がそのまま自陣営の力を増すことになる。
 
 小沢氏は24日昼、都内のホテルで開いた政治資金パーティーのあいさつでこう述べた。
 「今度こそしばらく静かにしている。ただ、天命が下ればその時はまた、命を懸けて国のためにがんばりたい」
 首相の政権運営を当面静観するものの、将来は再び天下取りへ乗り出すことへの意欲の表れといえる。
 
 出席者によると、小沢氏は「(代表選は)マスコミのネガティブキャンペーンなど逆風の中だった」とこぼしたが、支持者からは「次は勝てるぞ!」とのかけ声が飛んだ。
 パーティーの直後に流れた中国人船長釈放決定は、小沢氏にとって「天命」につながっていくかもしれないニュースといえる。
 
 昨年暮れに党所属議員140人以上の大訪中団を率いたような小沢氏が政権の責任ある立場にいれば「今回の事件に適切な対応をとったかは疑問」(菅支持の党幹部)だ。しかし、「一兵卒」として菅政権に距離を置いたことが結果的に、小沢氏に有利に働くことは十分あり得る。
 

●沖縄・尖閣諸島周辺の日本の領海内で、海上保安庁の巡視船に中国漁船が衝突した事件で、那覇地検は24日、公務執行妨害の疑いで逮捕、送検されていた中国人船長、●(=擔のつくり)其雄容疑者(41)を処分保留で釈放することを決めた。検察当局は当初、起訴する方針だったが、中国国内で日本人4人が“スパイ容疑”で身柄拘束され、ハイテク製品に不可欠な「レアアース」(希土類)輸出の停止を通告されたことなどから、日本政府が屈服した形だ。領土問題で弱腰に終始した、菅直人内閣への信頼が揺るぎそうだ。
 
 「とっさに取った行為で、計画性は認められない」
 那覇地検は24日、釈放理由についてこう語った。ただ、中国人船長は公務執行妨害を否認しており、今回の保釈決定の異常さは明確だ。
 
 ●(=擔のつくり)容疑者は今月7日、尖閣諸島の久場島から北西約15キロの日本領海内で漁船を操縦。
 海保の巡視船が停船を命じながら追跡してきた際、かじを左に急操作し、漁船の船体を巡視船に衝突させるなどして海上保安官の職務執行を妨害したとして、石垣海上保安部に逮捕された。
 
 検察当局は、那覇地検本庁から石垣支部に応援検事を派遣し、海保と共同で集中的に捜査。海保が撮影した衝突時の映像やGPS(衛星利用測位システム)に基づく航行データの解析などを進め、漁船が故意に巡視船に衝突した疑いが濃厚との見方を強め、起訴方針を固めていた。
 
 これに対し、中国側の挑発はエスカレートするばかり。温家宝首相は訪米中のニューヨークで「釣魚島(魚釣島の中国名)は中国の神聖な領土で、船長を拘束したことは完全な違法行為だ。
 日本が独断専行で(中国人船長への司法手続きを)進めるなら、中国は一層の行動をとる」などと、恫喝まがいの言動を披露した。
 
 今回の保釈決定に際し、那覇地検は「わが国国民への影響や、今後の日中関係を考慮した」と述べており、菅内閣の政治的配慮を伺わせた。
 政治評論家の屋山太郎氏は「なぜ、日本側は『この事件は、領土に絡む国際問題ではなく、すべて日本の領海内で起きたことだ』と大きな声で言わないのか。中国側からの圧力に屈し、何の説明もなく釈放する、こんな理不尽な話はない」と言い、こう加えた。
 
 「結局、小沢一郎元幹事長が大訪中団を率いてペコペコしても何の意味もないし、民主党政権が掲げる東アジア共同体構想も日中で価値観を共有していないのに、できるわけがない。このままでは中国に骨の髄までしゃぶられてしまう」
 

●ワシントン発 CNN
 米中間選挙が約1カ月後に迫る中、オバマ米大統領の支持率が過去最低を記録した。
 CNNと米オピニオン・リサーチ社が共同実施した世論調査によると、オバマ大統領の支持率はわずか42%で、不支持率は54%だった。
 支持率42%は、同世論調査では過去最低であり、間もなく就任2年目を迎える中、不況に対する懸念やアフガニスタン、イラク戦争による疲弊と戦うオバマ大統領の苦境を反映した形だ。
 
 今回の調査では、回答者の過半数(56%)がオバマ大統領は国民の期待に応えていないと回答しており、大統領は中間選挙に臨む民主党候補者を後押しできる立場ではない。11月の中間選挙で、オバマ氏が支持する候補者に投票すると答えた有権者はわずか37%だった。
 
 一方、有権者の半数が米保守系草の根運動「ティーパーティー」が支持する候補者に投票すると回答した。
 そのこともあり、中間選挙で民主、共和どちらの政党の候補者に投票するかとの質問でも、民主党と答えた有権者は全体の44%だったのに対し、共和党と答えた有権者は53%に上った。
 
 しかし、有権者が共和党を積極的に支持しているわけではない。
 中間選挙で共和党に投票すると回答した有権者のほぼ半数は、共和党に投票するのは共和党を支持しているからではなく、民主党に反対するためと回答した。

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