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侵略の歴史は深しアジアへの 過去の清算未解決のままに (10月02日)(土)

 うって変わって快晴 18−24度C 午前中 原稿 13時30分 コンピュータ修理点検の松下さんが来訪
 15時30分 家を出る 18時 ガラコンサート(サントリーホール) 夜は清水克衛「しあわせ読書のすすめ」を読む。
 

●沖縄・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件を受け、中国当局は日本領海ギリギリのラインに監視船を仕向けるなど周辺海域は依然、一触即発の状態が続いている。空母の建造や軍拡を続ける中国人民解放軍に、イージス艦を有する日本の海上自衛隊は対抗し得るのか−。軍事専門家の各氏に最新事情を聞くと、新たな脅威が見えてきた。
 
 尖閣諸島周辺では現在、中国の漁業監視船と海上保安庁の巡視船がにらみ合いを続けている。
 かりに、この海上で不測の事態が起きた場合、監視船に取って代わって中国海軍と日本の海自が正面から対峙する最悪のシナリオも想定される。
 果たしてその時、どちらの戦力が勝るのか−。
 
 「中国海軍の水上艦船は、イージス艦など最新鋭の護衛艦が配備されている日本、韓国に比べて大きな脅威にならない」
 こう語るのは、元韓国海軍少佐で、東アジアを中心に軍事情報収集の任務を経験した拓殖大学国際開発研究所の高永●(=吉を2つヨコに並べる)客員研究員だ。
 
 中国海軍は最近、西側のイージス艦に似た旅州型ミサイル駆逐艦やレーダーに映らないステルス性能がある江凱型フリゲートなど最新鋭の艦艇を次々と就役させている。
 だが、約70隻の駆逐艦の大半は旧式で、直接対決では自衛隊を含めた西側陣営に勝ることはないと高氏はみている。
 それでも高氏は「原子力潜水艦や、搭載の対艦ミサイルは大きな脅威になり得る」という。中国海軍は約60隻の潜水艦を有するが、そのうち6隻が原潜で、核弾道ミサイルが搭載可能なタイプも存在する。
 
 「このまま緊張状態がエスカレートすると、尖閣諸島近海での示威行動や衝突が発生する怖れもある。
 たとえば、原潜が自衛艦や巡視船のそばに浮上して接近するなど、武力示威に踏み切る可能性は否定できない」と高氏は言う。
 だが、それでも「砲撃戦やミサイル戦など、最悪のシナリオまで至ることはないと思う」とも。
 軍事的な威嚇で譲歩を引き出すのが中国の常套手段だからだ。
 
 一方、元陸上自衛隊・西部方面総監部幕僚長の福山隆氏は「空軍力や弾道ミサイル、宇宙を利用した軍事力などトータルで考えると、自衛隊だけでは太刀打ちできない」と厳しい見方だ。
 福山氏は、自衛隊と米軍の日米同盟があって初めて中国の軍事力に対抗できると考えている。
 
 「韓国の哨戒艦沈没事件で、米軍は空母を派遣するなど大きな動きを見せた。だが、尖閣諸島の問題ではリップサービスがあれども、軍事的な動きはない。日米同盟を忠実に遂行しない民主党政権に『それみたことか』と、米国が頭をコンコンと叩いている感じだ。このまま米国が動かないと、中国はどんどん侵食してくるだろう」
 
 「2012年にも就役が予想される空母の存在が大きい」と語るのは、軍事ジャーナリストの世良光弘氏。
 「中国はいま、大連港で旧ソ連製の空母ワリャーグを改修している。ほかにも、4カ所で空母の建造を進めている。完成すれば海南島に司令部を置き、尖閣諸島だけでなく、西のインド海軍とも衝突する可能性がある。数で勝る航空戦力に、原潜も伴った空母打撃群が加われば、米海軍でさえ太刀打ちできなくなる可能性がある」
 
 対する自衛隊については「航空自衛隊那覇基地にF15戦闘機を持っていったが、次世代機導入のメドが立っていない。一方の中国空軍は軍備を拡張しており、制空権を奪われるようなことになれば、同時に200の目標を追うことができるイージス艦を持っていても、五分五分の戦力になってしまう」と懸念を示す。
 
 また、現状の不安として「監視船のタチが悪い」とも指摘。
 「日本の海上保安庁と違い、尖閣諸島沖に現在いる中国船は海軍配下の組織に所属している。軍艦を改造した船もある。この“監視船”は南沙諸島にも頻繁に出没しているほか、今年6月には中国漁船を拿捕したインドネシア海軍に対し、武力をちらつかせて解放を迫った」と語る。
 先月24日夕方から尖閣諸島の接続水域と呼ばれる領海ギリギリのラインで動き回っている監視船も同じ組織の船だけに、緊張の糸はしばらく張り詰めたままだ。

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