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生き生きとあいさつ回り新都知事がに股歩き足早に去る (02月11日)(祭・火)

 晴れのち曇り 1−6度C 午前中 雪かき
 午後は原稿 車を外に出すよう道を整理した。 
 

●舛添要一元厚労相の圧勝に終わった東京都知事選だが、珍しくも、有力候補たちが思想的に明確な色分けを示していたのが際立っていた。
 そして、穏健保守からリベラル(中道左派)までを包含した舛添氏が都民の支持を得たことは、日本の政治に良い兆候となるだろう。
 
 次点に入る大健闘だった元日弁連会長、宇都宮健児氏は、社民・共産など「左派」とヨーロッパで分類される政治思想の主張を一貫して掲げており、ある意味で筋の通った革新候補であった。
 やはり善戦した元航空幕僚長、田母神俊雄氏の主張は、米国でネオコン(新保守主義)、ヨーロッパでは極右と呼ばれる現代的な保守派の思想を代表し、ブレなかった。
 
 そして、細川護煕元首相は、その支持者が、新自由主義の権化である小泉純一郎元首相から、左翼的な環境派まで含んだ。とはいえ、その政治手法においては、ワンフレーズを押し立てたり、具体的な代替案の提示すら必要ないと強弁する点において、典型的な「ポピュリズム(大衆迎合主義)」と呼ばれる政治傾向を示していた。
 そういう分かりやすい選択肢のなかで、穏健派の舛添氏が文句のない勝利を収めたことは、日本の政治に対する信頼感を高めた。
 
 少なくとも、原発即全廃の実現のためなら、2020年東京五輪を人質に取りかねない細川氏。国際的に非難囂々(ごうごう)となって、多くの国から五輪をボイコットされかねない田母神氏。主要先進国首脳で最も右派的な安倍首相と、首都の長として最も左派的な宇都宮氏という共同作業が難しそうなコンビにならなかっただけでも、間違いなく、世界を安心させた。
 
 しかし、舛添都知事の誕生は、日本の政治に「リベラルの復権」という火種を生じさせたかもしれない。
 私が舛添氏と初めて会ったのは、フランスでミッテランが大統領になったころだ。当時、彼が書いた著書に「赤いバラは咲いたか」というものがあった。本来的にはリベラルな思想の持ち主であり、元厚労相として社会福祉関係者の信頼も厚いし、そのことが連合東京による支持獲得につながった。
 
 舛添氏は都知事として可能な範囲で、安倍首相とはひと味違うリベラルな方向を内政においても示すだろうし、卓越した語学力とバランスの取れた国際感覚は五輪外交を通じて世界から好ましく受け入れられるだろう。
 そのことは、安倍首相との良い関係が継続するなら、日本の政治に好ましいバランス感覚を与えるはずだ。対立したとしても、それはそれで、安倍路線への健全な代替可能性を示すという意味で、日本の安全弁となるのではないか。以上八幡和雄氏の論評・・・。

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