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感動の押し付けと揶揄されしソチ五輪終わりて何ごともなく (02月24日)(月)

 曇り 2−8度C 6時45分ー7時15分 散策
 8時 トーヨー 8時20分 区へ 打ち合わせ 執務 
 

●ソチ五輪フィギュアスケート女子に出場した浅田真央(23)に対して「大事なときに必ず転ぶ」などと発言して物議をかもした東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元首相(76)が23日、東京マラソンのスタートセレモニーで市民ランナーたちから激しいブーイングを浴びせられた。
 森氏は午後には、天覧試合となったラグビー日本選手権2回戦が行われた秩父宮ラグビー場に移動。
 日本ラグビー協会の会長として、天皇、皇后両陛下の説明役を務めた。

 午前8時半、横川浩日本陸連会長らとともに東京・新宿区の都庁第一庁舎前の特設ステージに立った森氏は「沿道の皆さんもランナーのために応援をしてください。ご健闘を祈ります」などと約30秒間あいさつした。
 しかし、拍手はまばら。スタート直前の市民ランナーたちは手厳しかった。

 「森くーん」「森キロー!」などの冷やかしの声に交じって「真央ちゃんがかわいそうだろ!」「転ぶとか言うんじゃねえぞ!」などのヤジが飛び交った。それでも、森氏は号砲から約24分間、約3万6000人のランナーがスタートラインを越えるまで笑顔で手を振り続けた。
 終了後は大会関係者が森氏に「最後の選手まで見送っていただいてありがとうございます」などとねぎらってフォロー。森氏はかじかんだ両手をすり寄せながら「風邪は引かないよ」と胸を張り、ブーイングのショックは見せなかった。

 出場した東京都小平市の40代の女性は「ブーイングを恐れてあいさつは手短で無難なものにしたような気がする。それでもスポーツを愛する人たちが集まった場。ヤジが飛んでも当然な気がする」と話した。
 森氏は20日に福岡市で行われた講演で、ソチ五輪に言及。浅田がショートプログラムで転倒し16位に沈んだことについて「見事にひっくり返りました。あの子、大事なときには必ず転ぶんですね」「負けると分かっている(フィギュア)団体戦に、浅田さんを出して恥をかかせることはなかった」などと発言していた。
 元首相は発言翌日に、「真意と全く違う。フィギュア団体戦で戦略を間違えたと指摘したかった」などと釈明したが、スポーツファンからの不快感はぬぐい切れていなかったようだ。
 

●ソチ冬季五輪は日本時間23日未明、フィギュアスケートのメダリストや入賞選手らによるエキシビションを行い、浅田真央は6番目に登場、「Smile/What a Wonderful World」の曲をバックに笑顔で演技を行った。

 競技では、ショートプログラム(SP)の失敗から一転、フリーの演技で日本中を感動の渦に巻き込み、世界中のフィギュアファンを魅了した浅田だけに、中国ではエキシビションでの浅田にも注目が集まった。中国中央電視台のスポーツ専門チャンネル・CCTV5はエキシビションの様子を生放送し、簡易投稿サイト・微博でも伝えた。

 CCTV5は、「このリンクは多くの感動を与えてくれた。今夜の浅田真央は表面的な美しさだけではなく、内面の美しさをも滲ませており、BGMも同様に“美しい新世界”だった」と論じた。
 浅田ファンと見られる中国人ネットユーザーからも、「本当に美しすぎる」、「彼女の演技を見終わった時、10万個の“いいね”を送りたくなった」、「今日の真央は美しくて魅力的だ。自信にあふれた真央が帰ってきたね!」、など、称賛のコメントが続々と寄せられ、浅田の中国での人気ぶりがよく分かる。

 また、「今回の浅田真央のフリーは本当にすばらしかった。観客に手を振ってお別れをしているのを見てすごく感動した」、「フィギュアにもっとも美しい時代をもたらしてくれてありがとう」など、感動と同時に感謝を示す言葉も多かった。
 フィナーレでは浅田は高橋大輔とペアになってスケートしたためか、「高橋大輔は浅田真央と結婚してくれよ! 本当にお似合いだ」とまでいうユーザーも見られた。全体的にはバックミュージックとマッチした“美しさ”を称賛するコメントが多く、多くの中国人ネットユーザーが浅田の笑顔に魅了されたようであった。以上畠山栄氏の記事
 

● 韓国の朴槿恵大統領が統一に向けた統一外交を最重要政策に転換させている。韓国政府は「今年を統一時代の幕開けの年」と位置づけ、国際的なコンセンサス形成のため在ソウル21カ国・地域の駐韓大使らで構成する「韓半島クラブ」を立ち上げた。朴氏は「統一の障害は核問題」としながらも、南北を分断する非武装地帯(DMZ)の世界平和公園構想や北朝鮮北東部の羅津・ハサン物流基地構想など開放誘導策を検討させている。以下久保田るり子氏の論評。    
 
 朴槿恵政権が統一問題に舵を切ったのは昨年暮れから。まず、李明博前政権で機能を廃していた国家安全保障会議(NSC)の常設組織を復活させ、国民に向けては朴槿恵大統領が新年会見で「統一時代」の準備の必要性を直接、呼びかけた。
 
 この演説で注目され、流行語になっているのが「統一はテバク(大当たり)だ」というひとことだ。「テバク」とは庶民的な口語で「大当たり!」「大もうけ!」といったニュアンス。朴氏は統一について、『資金ばかりを食い、韓国経済は失速する』と国民が忌避するムードを一変すべく、「統一こそチャンスだ」と訴えたのだ。アジア第4位の資本と技術力が北朝鮮の人的資源や天然資源と結びつけば、「統一は飛躍と活力の源泉になる」との主張だ。
 
 この「大当たり論」は国民的な耳目を集め、直後の世論調査では大統領の「大当たり」発言を60%以上が支持。昨年40%台後半に低下していた朴槿恵氏への支持率は50%台に回復した。朴大統領の意向を受けて現在、韓国統一省が検討している対北事業「9大重点課題」には、非武装地帯の世界平和公園造成や羅津・ハサンの物流基地構想のほか、北朝鮮住民の生活向上のための共同農業事業や畜産業、山林業の協力など、まるで金大中・盧武鉉政権時代の「太陽政策」「包容政策」が戻ってきたような項目が並んでいる。 
 
 朴槿恵氏は大統領就任以前から対北政策「朝鮮半島信頼プロセス」を主張してきた。これは信頼醸成を基礎に秩序ある南北交流が主体だったが、「大当たり論」で一気に前向きに変わった観が強い。2月初旬に青瓦台(大統領府)で行われた統一政策に関する業務報告会議で朴大統領は「統一時代を開くには、国内、南北、国際の3次元的な準備が必要だ。韓国の外交安保部局すべてが統一の担い手になるべきだ」とげきを飛ばした。
 
 「大当たり論」が注目されるなか、核問題の進展なしに南北協力のレベルを高めれば、「資金が核開発に流れる」と早くも懸念の声も出ている。また、国際社会が金正恩体制の核・ミサイル政策に深刻な憂慮を示しており、韓国だけが突出して南北協力を進めるのは困難との見方も根強い。
 そんな環境のなかで朴政権が急激に統一政策に前のめりになった背景には、金正恩体制の急変事態が現実性を帯びたためと分析されている。
 
 張成沢氏の粛清情報が外部に流れはじめたのは昨年11月末からだったが、北朝鮮権力層の異変については昨夏から関係国の情報当局が察知していた。韓国紙によれば、韓国だけでなく米国、中国、ロシア、国連などが兆候を察知しており、そうしたなかで朴政権は「統一の準備」の検討に入っていたという。いまや韓国政府の公式見解は「今後4年が韓半島の平和統一の分水嶺になるだろう」である。 
 
 「統一の夢」を試算するシミュレーションも花盛りだ。朴大統領の公約「ユーラシア・イニシアチブ」はユーラシア大陸の各国と北朝鮮の開放を誘導して欧州と朝鮮半島の物流事業を実現、大陸横断鉄道「シルクロードエクスプレス」を通そうとの構想。あるいは統一後、中国東北3省とロシア沿海州と日本を結ぶ産業ベルトが誕生すれば資本、技術、資源、労働力がそろい北東アジアの中核になるとの「北東ベルト地帯構想」もそうだ。
 韓国政府は平和統一への国際コンセンサス作りのためこのほど、在ソウルに公館のあるの21カ国の大使らによる「韓半島クラブ」を立ち上げた。ただ、このクラブに日本は米国、中国と並んで入っていない。
 
 「韓半島クラブは北朝鮮とも国交があり、ソウルの公館が南北の代表部を兼任するところだけだ。だからEU、カナダ、オーストリア、ニュージーランドなどで日本は該当しない」(韓国外交部)
 韓国は中露両国とは核問題で安保理での連携を強化するといい、米国とは軍事同盟関係で対北牽制を強めるという。朴槿恵政権は北朝鮮問題でも「パートナーとしての日本」を視野に入れていないらしい。

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