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生き残りを賭けたる決算きびしさを増しつ皐月の月仕事おわりぬ (05月30日)(金)

 曇り 20−27度C 6時45分ー7時15分 散策 8時 トーヨー 8時20分 区へ 8時30分 大沼氏が来訪要談 9時30分 危機管理室長の説明 防災危機管理課の監査 13時15分 土木部長の説明 計画調整課の監査 
 

●日本維新の会の橋下徹、石原慎太郎両共同代表が、憲法観の違いなどから「分党」で合意した。橋下氏は今後、結いの党との合流協議を加速し、石原氏は29日午後、新党結成を表明した。石原新党には将来、1月の都知事選で61万票を獲得した田母神俊雄元航空幕僚長が参加するとの見方もある。衆参両院62人の維新には今年、約33億円の政党交付金が支給されており、軍資金の取り分をめぐって多数派工作が展開されている。
 
 「どちらに付くかは決めていない。そんな簡単な話じゃない。(多数派工作の電話は)無視している。しばらく様子を見たい」
 維新の衆院議員は29日朝、夕刊フジの取材にこう語った。
 橋下氏は、来年春の統一地方選をにらみ、江田憲司代表率いる結いの党と夏までに新党結成を目指していた。政調会長レベルで共通政策案に合意し、憲法については「憲法改正による統治機構改革」との表現にした。
 
 これに対し、石原氏は「自主憲法制定」と明記するよう強く要求したが、江田氏らは「現行憲法の破棄を意味し、さらなる野党再編の障害になる」として拒否した。
 橋下、石原両氏は28日、名古屋市内で2人だけで約20分間会談した。石原氏は「自主憲法制定を認めない政党と一緒になることはできない」「別々の道を歩んでいこう」と分党を提案し、橋下氏も受け入れた。
 
 今後の注目は、衆参議員62人が橋下氏側と石原氏側のどちらに付くかだ。今回の分党は双方合意のため、約33億円の政党交付金は議員数によって「分割」される可能性が高い。
 「48人の1年生議員は政策もあるが『どちらが選挙に有利か』で決めるのでは。確かに、『石原新党ができれば、田母神氏が加わる』という噂はある」(維新議員)
 橋下、石原両氏とも、かつての勢いは感じられないが、29日朝の時点で、橋下氏側には20〜30人程度、石原氏側には15〜25人程度が同調するとみられる。
 

●新型万能細胞「STAP細胞」の論文問題で、理化学研究所に不正が認定された小保方晴子・研究ユニットリーダー(30)が28日、2本で構成する論文のうち1本について撤回に同意した。小保方氏はSTAP細胞は存在するとの立場を崩していないが、STAP細胞と小保方氏の“運命”は一段と厳しいものになった。処分は厳罰が予想されており、新たな就職先として、隣国への転身も取り沙汰されているという。
 
 小保方氏が撤回に同意したのは、STAP細胞の万能性を補足的に示した2本目の論文。理研調査委員会では不正は認定されなかったが、今月中旬に複数の画像に疑義が発覚していた。
 小保方氏側は、この論文は山梨大の若山照彦教授が主に担当したものであるとし、「取り下げても細胞の存在自体は揺るぎがない」と主張。STAP細胞の存在を報告した論文については、撤回に同意していない。
 
 こうした強気の姿勢とは裏腹に、小保方氏の研究者生命は、風前のともしびだという。近く発表される処分について、ある関係者はこう指摘する。
 「研究不正の処分の原則は諭旨退職か、懲戒免職だが、それ以下の処分もあり得る。仮に懲戒免職にならなくても、小保方氏は1年ごとに契約が更新される職員。理研にとどまって研究を続けることは絶望的だろう」
 
 例の「ポエムノート」がきっかけとなり、国内での再起は難しくなっているというのだ。
  「以前は擁護する声もあったが、ハートマークが書かれた日記のような研究ノートはポエムとも評された。ノートが決定的となり、『こんなレベルでは呼べない』と国内の研究所が手を引いた」(科学関係者)
 
 今後の行き先として有力なのは、ハーバード大のバカンティ教授の研究所だ。小保方氏は米国留学時代に「バカンティーズ・エンジェル」と氏を慕い、研究所に所属。師弟愛は健在で、バカンティ氏は4月の京都市内での講演で「STAP細胞はある」と強調。「プリーズ・カムバック・トゥ・ボストン(ハーバード大があるボストンに戻って来て)」と応援したという。
 
 だが、業界内では「米国でなく、中国の研究所に移る可能性がある」(関係者)とささやく声もある。
 近年の中国は、科学技術の躍進がめざましい。科学技術・学術政策研究所の「科学技術指標」によれば、約10年前から、政府の研究費は対GDPで日本を超えている。
 
 科学論文数も2000年は日本(約7万2000件)が中国(約2万9000件)の約2・4倍だったが、12年には中国が約18万3000件と、日本の約7万8000件を大きくリードしているのだ。
 前出の関係者は「昨年、北京大のグループが化学物質のみでiPS細胞生成に成功したと発表するなど、再生医療分野で日本や米国に追いつこうと躍起になっている。STAP現象の可能性があるならば、小保方氏を取っておきたいと考えるだろう」と話す。
 今後、新天地での大逆転というシナリオはあるのか。
 

●今月22日、中国新疆ウイグル自治区ウルムチ市の朝市で起きた史上最大の襲撃事件は国内外に大きな衝撃を与えた。それに先立ち5日には広州市でもウイグル人の犯行とされる襲撃事件が発生し、12日には同自治区のホータンで警察署に爆発物が投げ込まれた。政権発足以来、習近平国家主席が唱える「厳打高圧(厳しく打撃し高圧な姿勢で臨む)政策」の下でウイグル人に対する弾圧は、かつてないほど厳しくなってきたが、それが逆にウイグル人のより一層の激しい抵抗を招いた。弾圧すればするほど、受ける抵抗も激しくなるという強権政治の深いジレンマに、習政権ははまっている。
 
 10万人の武装警察を同自治区に送り込み、事実上の戒厳体制を敷いても22日の大規模な襲撃を防ぐことはできなかった。「厳打高圧政策」は完全に破綻している。習主席の指導力に対する疑問が政権内で広がることも予想され、彼の政治的威信は大いに傷つくことになろう。ウイグル人との泥沼の戦いでの最大の敗者は習主席自身なのである。
 
 抵抗をしているのはウイグル人だけではない。今月12日、四川省宜賓市では男による放火で路線バスが爆発し、77人の負傷者が出た。4日後の16日、今度は安徽省樅陽県金渡村の共産党委員会の建物に村民が乱入して自爆し、村の党ナンバー2の主任を爆死させた。政権は「死への恐怖」を民衆に対する抑え付けの最後の手段に使っているが、民衆がもはや死も恐れずに反乱を始めている。これは政権にとって最も恐れるべき事態である。
 
 外交的にも習主席は大変な苦境に立たされている。5月初旬にベトナムとの係争海域で中国側の強行掘削に端を発した中越衝突事件の発生以来、関係諸国の猛反発を受けて中国の孤立化が目立ってきているからだ。
 ケリー米国務長官は12日、「中国の攻撃的な行動を深く懸念している」と中国を名指しで批判した。16日、カーニー大統領報道官は記者会見において、中国の一方的な行動は「挑発的だ」とあらためて批判し、領有権争いをめぐるベトナムとの対立激化は中国側に原因があるとの考えを示した。アメリカは、中国とベトナムとの対立において完全にベトナム側に立つことになった。
 
 10日から開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議は、南シナ海での緊張の高まりに「深刻な懸念」を表明する共同声明を発表した。ASEAN諸国が結束して中国を牽制(けんせい)する立場を示したといえる。拙速な掘削強行で中国はアメリカとの対立を深めただけでなく、東南アジア諸国から総スカンを食う結果となった。これはどう見ても、習政権の外交的大失敗であろう。
 
 大失敗を何とか挽回すべく、習主席は21日に上海で開かれていたアジア信頼醸成措置会議で「アジアの安全はアジアの人民が守らなければならない」と演説し、アメリカの影響力を排して自国主導の安全保障体制づくりを進める「新アジア安全観」を提唱してみせた。
 しかしそれは会議の共同声明に盛り込まれることもなく単なる習主席の一方的な発言に終わった。そして今日に至るまで、「盟友」のロシアを含め、習主席が唱える「新アジア安全観」に同調するような国は一つも現れていない。
 
 アメリカを排除して中国の主導権を確立しようとする習主席の甘すぎるもくろみは見事に外れた。
 こうしてみると、終わろうとしているこの5月は習主席にとってまさにショックと失敗の連続の「悪夢の1カ月」である。発足1年半余にして、習政権は早くも行き詰まりの様相を呈している。
 時代を逆行するこの政権の異様な強硬路線が長く続くはずもないのである。以上石平氏の論評・・。

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