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不安定あさゆう空はさだまらず筆持つさきも視線うすれて (06月19日)(木)

 6時45分ー7時15分 散策 8時 トーヨー
 8時20分 区へ 10時 笹原氏ら案件があって来訪要談 11時30分 案件があって渡辺氏が来訪要談 
 

●先日、昔からの友人が孫を連れてきて、「不動産業を始めた孫にアドバイスを」と頼まれた。老兵の身だが、不動産については“バブルの生き証人”なりに思うことはある。
 
 私は1956年、麻布十番に麻布自動車や麻布建物の前身を設立し、高度成長とともに発展させた。その間、土地の価格も上昇し、62年に坪25万円だった麻布十番は、69年の本社ビル建設時には倍の坪50万円、70年代後半には10倍の500万円になる。80年代後半のバブル経済のピーク時には、そのまた10倍の坪5000万円にもなった。
 
 しかし、“失われた20年”を経て、ここ数年、坪1000万円以下に落ち込んだままだ。それが、ここにきて、アベノミクスの影響や東京五輪開催決定などで土地の価格も少し動き出している。特に売り手は高く売ろうと強気な価格を出している。
 
 といっても、バブルの再来はあり得ない。バブル崩壊以後のトラウマを引きずっている銀行は、いまだに土地に対しては懐疑的で、実勢価格ではなく、その3分の2程度の公示価格を基本にしている。だから、いい物件があっても、それほど貸してくれない。銀行が動かないと土地の価値も変わらない。
 
 そんな状況の中、最近、わけのわからない投資ファンドがビルを購入するケースが目立ってきている。知り合いの不動産屋に「買い主はだれなの?」と聞くと、どうやら中国人の富裕層がファンドを隠れみのにしているのだという。
  彼らは更地ではなく、家賃収入が確実に見込まれるビルをテナントごと買う。彼らのビル購入の目安は、家賃収入が取引価格の5%というもの。
 
 都心の某物件の場合、約3000万円の家賃が確実だったので、「3000万÷5%」の約6億円で取引された。「坪いくら」ではなく、何%で回るかということを重視する。ここは24坪だったので、結果的に坪2500万円になった。銀座や六本木、麻布十番だったら、4%台でも買うという(4%なら7億5000万円)。
 
 中国人は自国の経済をまったく信用しておらず、カネを海外に持ち出している。皮肉にも、それが都心の不動産価値を少し上げているようだ。
 一方、東日本大震災以後、耐震構造が古い基準のままのビルにはテナントが入らず、空き室状態が続いている。リニューアルやスケルトン・リフォーム(部屋の壁や床を解体して骨組みの状態にしてリフォームする)程度では、テナントは逃げていく。
 
 麻布十番の某ビルの場合、仕方なく、フロアを小さく区切り、1部屋を小さくして貸している。それで、やっと半分が塞がった。貸し机みたいなもので、「本社・麻布十番」とうたって商売活動したい業者には重宝されるのだ。
 こんな調子で、2020年の東京五輪開催まで、一進一退を続けるのではないか。以上渡辺喜太郎氏の論評。
 
 氏は麻布自動車元会長。1934年、東京・深川生まれ。22歳で自動車販売会社を設立。不動産業にも進出し、港区に165カ所の土地や建物、ハワイに6つの高級ホテルなど所有し、資産55億ドルで「世界6位」の大富豪に。しかし、バブル崩壊で資産を処分、債務整理を終えた。現在は講演活動などを行っている。著書に『人との出会いがカネを生む/ワルの交遊術50』(仁パブリッシング)。
 

●STAP細胞の論文問題で、理化学研究所の小保方晴子氏(30)は18日、作製したとするSTAP幹細胞について、若山照彦山梨大教授の研究室以外からマウスを入手したことはないとの趣旨のコメントを発表し、「研究室で使わないマウスの細胞でできていた」との若山氏の見解を否定した。
 
 代理人の三木秀夫弁護士が大阪市内で明らかにした。
 若山氏は16日の記者会見で、STAP細胞について「あってほしいと思う夢の細胞だが、すべての解析結果が否定している」と述べた。
 
 これに対して小保方氏は「STAP細胞の再現、検証実験に参加し、人為的な間違いが起きない環境でSTAP細胞の存在を証明することで、説明責任を果たしたいと切望している」とコメント、「STAP細胞はあります!!」という立場を崩していない。

 
●世界の投資マネーが中国から逃げ始めた。中国商務省が発表した1〜5月の日本から中国への直接投資実行額が、前年同期比42・2%減の約20億ドル(約2038億円)と大幅に減少した。中国経済の失速懸念や、人件費や賃料など経費の上昇、さらに露骨な反日姿勢を受け、中国での事業拡大に嫌気がさした日本企業が増えているようだ。
 直接投資実行額は、企業が現地に工場や法人を設立したり、現地企業に出資したりする際の投資額を示す。
 
 日本からの投資激減について、中国商務省の沈丹陽報道官は記者会見で「政治関係の悪化は明らかに投資に影響している」と強調したが、中国への投資を減らしたのは日本だけではない。東南アジア諸国連合(ASEAN)からの投資も22・3%減、欧州連合(EU)は22・1%減、米国も9・3%減となった。
 
 「世界の工場」と呼ばれたのも今は昔、中国は都市部を中心に賃金が毎年1〜2割程度のペースで上昇。事務所や店舗の賃料も高騰し「上海中心部の商業施設の賃料は東京・銀座より高い」(小売業の関係者)との声もあるほどだ。
 沈報道官は「中国の市場規模は拡大しており、外資を引きつける力は突出している」と強弁するが、共産党の一党独裁体制のもとで、安心して投資できないのが実情だ。
  一方、韓国は同87・9%増とほぼ倍増。政治的にも経済的にも中国への依存度を強めている。
 
 英国も同62・2%増だった。訪英中の中国の李克強首相はキャメロン英首相と会談し、総額140億ポンド(約2兆4000億円)以上の契約をまとめたと表明した。
 李首相は国家元首でもないのにエリザベス女王と面会するなど異例の厚遇を受けた。英国はそこまで中国に肩入れして大丈夫なのか。

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