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あいまいな事実確認後世に禍根のこせし河野談話は (07月09日)(水)

 暗い曇り 8時 トーヨー 賞与支給 8時20分
 区へ 9時30分 土木部の決算監査 危機管理室の決算監査 12時 中島氏らが来訪要談 13時15分 生活振興部の監査 
 

●「河野洋平官房長官談話」の作成過程の検証結果が6月20日、公表された。極めて長文だったが、ハッキリしたことは、日韓両政府が事前にすり合わせた、徹底的な政治的妥協の産物であったことである。
 これに関する翌21日の朝日社説には、奇妙なところがたくさんある。
 
 例えば、「韓国にすれば、日本側から秘密にしようと持ちかけられたことである。それなのに了承もなく、一方的に公表されるのは信義に反することになる」とある。だが、談話発表後に、何度も何度も蒸し返してきたのは韓国側であり、それこそ信義に反している。
 
 また、「安倍(晋三)首相はかつて、慰安婦への謝罪と反省を表明した河野談話の見直しを主張していた。だが、国際社会からの強い反発もあって、河野談話を見直さないとの方針に転じた。もう談話に疑義をはさむのはやめるべきだ」ともある。
 
 この「国際社会」とは、第3面に4段見出しで大きく、「見直し封印 米の影」とあるように、明らかに米国である。安倍首相は日本の防衛を根本的に依存している米国の意向に逆らえず、断腸の思いで見直しを封印したに過ぎない。
 
 慰安婦問題は、1983年に元軍人の吉田清治氏が『慰安婦を強制連行した』という捏造の大ウソ本を書き、91年に朝日新聞が大きく取り上げて、韓国が騒ぎ出した。朝日新聞には責任がある。先の検証結果には、日本政府の「強制連行は確認できない」という一線を、河野氏が独断で記者会見で踏み越えた売国的行為が記されている。
 
 ところで、朝日新聞は以前から河野談話の欺瞞に気づいていて、慰安婦問題の論点のすり替えを画策していたと思わざるを得ない面がある。
 2014年2月10日夕刊の文化・歴史欄の「歴史認識の根っこ」に、「日韓のズレ うつろう議論の重心 慰安婦問題 人権に力点」と題する、木村幹・神戸大学教授へのインタビューがある。
 
 木村氏は「この問題には二つの顔がある。一つは『歴史認識問題』としての顔であり、もう一つは『女性の人権問題』としての顔だ」とし、「日本では慰安婦の動員に国が関与したかどうかといった点が主に議論されるが、韓国でのこの問題の主流は人権問題に移りつつある。だからこそ、海外の人権団体なども積極的に議論に参入している」という。
 
 河野談話などの歴史認識問題は、日本と韓国との問題だが、女性の人権問題となると、時間的にも空間的にも一挙に普遍的な問題となる。最近の韓国での米軍慰安婦による国家賠償訴訟もこの流れに沿っており、日本占領時代の米軍や、ベトナム戦争での韓国軍の行為(ライダイハン問題など)も追及されなければならない。
 
 先の朝日新聞の社説では、「もっとも大切なのは、元慰安婦たちの救済であることは論をまたない」とあるが、一体どのように救済すればいいというのか。一日も早く救済しなければならないのは、現在も東南アジアなどに存在する少女売春婦ではないのか。以上酒井信彦元東京大学教授の論評。

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