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人生をかたる友人少なくて残りの人生むなしく思う (08月22日)(金)

 晴れのち曇り 28−34度C 8時 トーヨー
 8時15分 区へ 9時30分 定期健康診断(GP)10時には終了 10時15分 畔柳事務局長 13時 トーヨーで打ち合わせ 15時 案件があって喜田氏と要談 16時 左藤氏 星田氏 磯ヶ谷氏と案件があって要談 
 

●ユーロ圏の4〜6月期実質GDPはゼロ成長で、ドイツがマイナス成長となるなど、欧州で悪い経済指標が出ている。指標が悪化した背景は何か。欧州中央銀行(ECB)が導入したマイナス金利の効果は出ているのだろうか。
 
 ユーロ圏のインフレ率は0・5%程度になっており、物価統計の上方バイアス(実際より高めの数値が出ること)を考慮すれば、既にデフレ状態だ。そのデフレに手をこまねいている様子は、かつての日本のようで、「日本化」ともいわれている。
 
 こうしたときに、ウクライナの情勢不安など、ユーロの外の要因に目を向けがちである。たしかに、ウクライナ情勢は経済低迷に拍車をかけるが、根本にあるのはユーロの経済低迷である。
 
 4〜6月期のドイツの建設投資悪化についても、マスコミは1〜3月期の反動とか、一時的な要因で説明しようとするが、説明しきれないので、銀行経営がなお不安定で融資が伸びないことを理由としている。
 
 しかしながら、この論点も的外れだ。というのは、民間銀行の融資は景気に対して遅行指標である。景気が良くなってから融資が伸びるのであって、いくら銀行改革をしても景気が良くなる確証がなければ民間融資は伸びない。銀行改革は別の観点から必要としても、景気対策の上では役に立たない。
 
 ユーロ圏は、フランスやドイツなどユーロの中心国が有利になるという構造的な「うまみ」がある。同じユーロ圏でも、インフレ率が相対的に低いフランスやドイツの輸出製品価格は低く抑えられる一方、インフレ率の高いギリシャなどの輸出製品は価格競争力を失っていく。このため、フランスやドイツの輸出は急増し、その果実を謳歌(おうか)してきた。ギリシャ問題では、フランスやドイツは援助国、ギリシャは非援助国という構図であるが、それまではフランスやドイツはユーロ拡大の最大の受益国であったのだ。
 
 ノーベル経済学賞を受賞した経済学者マンデルによる最適通貨圏理論があるが、現実のユーロ圏はその最適通貨圏を越えており、全体としては経済成長の鈍化に陥る。一方で、ユーロに加盟しなかった欧州諸国の経済成長は高い。これは、ユーロ圏ができた1999年からほぼ毎年見られる事実だ。
 
 本コラムの読者には、以前にマイナス金利は量的緩和より効果が少ないこと、ユーロ圏で量的緩和ができないのは各国国債の中でどの国債を欧州中央銀行(ECB)が購入するかを決めるのは政治的に困難であるからだと指摘した。その上で、欧州投資銀行(EIB)にギリシャなどの周辺国向けのインフラ整備のために資金供給を行い、同時にそのための債券(EIB債)を発行する。その発行したEIB債をECBが購入することで量的緩和を行えばいいとも書いた。
 
 今のところECBでそうした動きはないようだが、金融政策と財政政策の一体発動が、今ユーロ圏で求められている政策ではないだろうか。これが政治的にできないのであれば、ユーロ圏の致命的問題だ。以上元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一氏の論評。

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