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安曇野のみどりの野山眺むれば萩原碌山よみがえりみる (09月04日)(木)

 6時45分ー7時15分 散策 新宿発10時の電車で穂高へ江戸川区穂高荘の監査へ 14時 指定管理商船三井興産の監査 松本東急イン 宿泊 
 

●中華人民共和国が、一部のノーメンクラツーラ(=社会主義国における支配階級)が人民から所得を吸い上げる「植民地国家」ならば、韓国は一部の財閥企業のオーナー一族と役員が「両班(ヤンバン、李氏朝鮮時代の貴族階級)」として、国内の所得の大半を独占する「現代版朝鮮王朝」である。
 とにかく、韓国は財閥役員以上という「階級」と、下の「階級」との生活水準、所得水準の格差が開きすぎている。とても同じ国民とは思えないほどだ。
 
 一応書いておくと、韓国は中国とは異なり、財閥と無関係な国民に対しても「両班への道」は開かれている。日本とは比較にならない受験地獄をくぐり抜け、一流大学を好成績で卒業すれば、誰でもサムスン電子などの財閥企業の入社試験を受けることができる(もっとも、サムスン電子の入社試験の倍率は700倍であるが…)。
 
 数百分の一という狭き門を抜け財閥企業に入社し、同僚との出世競争に勝利すれば、念願かなって財閥役員に就任できる。逆に言えば、競争に敗北した国民は、派遣社員や自営業者として貧困化の一途をたどる。
 韓国は年収数千万円の現代の両班(財閥企業の役員)、その候補者たち(財閥企業の社員)、そして競争から脱落した多数派と、国民が階級化されている国家なのだ。
 
 とはいえ、非正規社員や時間給社員として働く国民が増え、内需が期待できないとしても、韓国経済の「成長」は実現できる。すなわち、サムスン電子と現代自動車という「双璧」が輸出を増やし、海外から所得を獲得してくればいいのだ。
 
 リーマン・ショック後の極端なウォン安は、サムスン電子と現代自にグローバル市場における価格競争力を与えた。両社は家電・半導体、自動車という、かつての日本が得意とした分野で、通貨安を武器にライバル企業を蹴散らした。結果、韓国は国内の格差は開きつつも、とにもかくにも経済成長を達成することができたのだ。
 とはいえ、ウォン安という恩恵は、すでに過去のものとなりつつある。
 
 現在、ドルウォンの為替相場は「1ドル=1000ウォン」をめぐり、激しい攻防を繰り広げている。別に、1ドル=1000ウォンを切らずとも、サムスン電子はスマートフォンの販売低迷で売上高と利益を減らし、株価は年初来安値で低迷中だ。現代自動車にしても、ウォン高で海外市場での優位性を失い、さらに国内市場まで切り崩され始めている。
 
 改めて考えてみると、サムスン電子にしても現代自動車にしても、所詮は「一企業」に過ぎない。国民経済を特定の企業にあまりにも依存させてしまった国家の末路が、いかなるものか。今後の韓国が体現してくれるわけだ。以上三橋貴明氏の論評。

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